地域新聞社、ショッパー社の子会社化で売上10%増も赤字に 2016年決算

株式会社地域新聞社は、2016年8月期(2015年9月1日~2016年8月31日)の連結業績を発表した。

【連結経営成績】
売上高  :38億0600万円(前年比 10.1%増)
営業利益 :マイナス1億6400万円(前年 7400万円)
経常利益 :マイナス1億6300万円( 同 7900万円)
当期純利益:マイナス2億4600万円( 同 2500万円)

2014年12月に株式会社ショッパー社の全株式を取得し子会社化。これにより新聞等発行事業は、2県55エリアで55版の発行(週間発行部数約204万部)から、2016年5月末には1都3県77エリアで77版の発行、週間発行部数はおよそ300万部まで増加した。顧客基盤、編集・営業ノウハウの融合なども進めたほか、「地域新聞ショッパー」をより地域に密着した媒体へと進化発展させていくためにエリア細分化を進めた。折込チラシ配布事業でも、独自の地図情報システム(GIS)を活用することにより、効率的なサービスを実現した。
これらの施策により、全体の売上高は前年同期比10.1%増となったが、ショッパー社のエリア細分化に備えるための人員確保による経費および人件費が増加、また基幹システム等への投資が嵩んだ結果、前年度の黒字から、営業利益・経常利益はマイナスに転落。ショッパー社にかかるのれんおよび固定資産の減損損失4690万円を特別損失に計上するなどしたため、親会社株主に帰属する当期純損失は2億円を超えた。
次期は、ショッパー社の黒字化に向け経営資源を集中投下するとともに、広告効果の調査・研究を徹底して行うことで、改善を目指す方針だ。