電通カラ、2016年の世界の広告市場、前年比4.4%増の5,482億ドルと予想
電通の海外子会社のCarat(カラ)は、2016年および2017年の広告費成長率予測を発表した。
カラでは年に2回(3月と9月)、全世界59地域から収集したデータを基に、世界の広告費成長率予測を行っており、今回の発表は、2016年3月に予測した内容の改定となる。
それによると、2016年の世界の広告市場の成長率は、前年比4.4%増になると予測。額面では、2015年実績から230億ドル増の5,482億ドルになる見込みだ。2017年は4.0%増の5,704億ドルと予測されている、
地域別では、北米は前回予測から微増し5.0%増、西ヨーロッパは英国がEU離脱の影響で前回予測から0.8ポイントダウンとなり、同地域全体では前回予測よりも0.2ポイント低い2.9%増となるとのこと。アジアパシフィックは、マイナス成長が予測される香港、台湾、タイなどの影響もあり、前回予測を0.5ポイント下回る3.9%増。日本の広告市場は、2016年が前年比1.8%増で前回予測と変わらないが、2017年が1.2%増と予測された。
媒体別では、引き続きテレビ広告費が最大のシェアを占め、2017年には構成比が40.3%になると予測。一方、モバイルやオンラインビデオ、SNSの広告費の増加に見られるデジタルシフトの加速により、デジタル広告費の構成比は30.2%に達するとのこと。