博報堂ら、「生活者データ・マネジメントプラットフォーム」の機能を拡張 新ソリューション「Querida2.0」を提供開始
株式会社博報堂DYメディアパートナーズと株式会社博報堂の協働の取り組みとして新ソリューション「Querida 2.0」の提供を開始することを発表した。
「生活者データ・ドリブン」マーケティング対応力強化を担う社内組織「DATA WiNGS(データウィングス)」※1(以下 DATA WiNGS)は、これまで構築してきた「生活者データ・マネジメントプラットフォーム」の機能を拡張し、広告主のマーケティング課題の解決により効果的に寄与するソリューションとして「Querida 2.0」の提供を開始する。
「生活者データ・マネジメントプラットフォーム」とは、これまで博報堂DYグループが蓄積してきた独自の生活者データに、デジタルテクノロジーの進化によって入手可能となった「リアルタイム・365日の生活者の情報行動や購買行動のデータ」「メディアやコンテンツなどの接触・嗜好データ」と「先端テクノロジー」を掛け合わせた、あらゆるマーケティング活動を計画・実行・管理する上での基盤として開発しているもの。
2014年12月より同プラットフォームを活用したサービスの一つとして、生活者についてのパネル調査データと Web 閲覧等のオンラインアクチュアルデータを統合、分析し、広告主にとっての新規見込み客を発見する「Querida Insight(クエリダインサイト)」と、そこに対して的確な広告配信を可能にする「Querida Planning(クエリダプラニング)」の2つのサービスを提供している。
今回提供を開始する「Querida 2.0」では、オンラインアクチュアルデータに加え、生活者意識についての大規模調査データのリフレッシュと、新たに購買データや、テレビ番組の視聴データを含むマスメディア接触データの追加を行い、これまでのQueridaから機能を大幅に拡張した。生活者像をより深く、精緻に捉えることが可能になるとともに、数千万ID規模の広告配信が可能なデータベースにより、マーケティング戦略に則ったターゲットに対してより的確に広告を配信できるようになった。
複数の異なるデータソースの活用にあたっては、博報堂DYグループ独自の「k-統計化&データフュージョン技術」※2を駆使し、個人情報を保護しつつ、データを結合し活用(特許取得済)、精度を担保した状態で複数のデータを掛け合わせることが可能になっているという。
※1 DATA WiNGS(データウィングス)
博報堂DYグループ内の”生活者データ・ドリブン”マーケティング対応力強化の中核を担う組織である、博報堂「生活者データマネジメントプラットフォーム局」「データドリブンマーケティング局」「マーケティングシステムコンサルティング局」、博報堂DYメディアパートナーズ「データドリブンメディアマーケティングセンター」の総称。
※2 k-統計化&データフュージョン技術
個人情報を保護しつつ複数のデータを結合し活用するため、博報堂DYホールディングス マーケティング・テクノロジー・センターが開発した技術(特許取得済)。「k-統計化」は、最小サイズがk以上*になるようクラスタ化を行った上で、元データの値をクラスタの統計量で置き換える手法。結合対象のデータセットそれぞれに対してこの「k-統計化」を行い、得られたクラスタ同士を特徴が似たデータを統計的に結びつける「データフュージョン」で融合させることで、元データの特徴をある程度保持することと、名寄せを行わずにデータのバラエティを増やすことの両立を可能としている。
*クラスタの最小サイズをk以上に保つのに加え、クラスタ内の値の多様性をある程度以上になるようにクラスタを作成することも可能。