電通、石井社長「イノベーションに挑み続ける」と年頭所信

株式会社電通の2015年新年仕事始式が、1月5日午前9時50分から東京本社などで開催された。東京本社の仕事始式は汐留本社ビルの電通ホールで行われ、石井社長が「プロフェッショナリズムでイノベーションに挑み続ける」と年頭の所信を述べた。要旨は以下のとおり。

【要旨】
私たちの仕事に求められる覚悟や姿勢を一言で表現すれば、「プロフェッショナリズム」という言葉に集約される。個々の仕事において「限界まで考え抜く、やり抜く」プロフェッショナリズムこそが、電通グループを今日の発展に導いた原動力に他ならない。

第4代吉田秀雄社長がしたためた電通「鬼十則」の第8条には「『自信』を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。」とある。己の力を信じることは大切だが、心の底から本当の自信を生むのは、自分自身を冷静に見つめ、改善や進化の努力を怠らない姿勢である。気が付かないうちに、自身の力を過信していないか、仕事に妥協や甘えが生まれていないか。さらに突き詰めれば、自分の仕事が本当に価値を生んでいるのかどうか…。新たな一年のスタートに当たり、改めて一人一人が自分自身と冷静に向き合う必要がある。そうした謙虚で真摯な姿勢もまた、電通グループをさらなる成長と進化に導く大きな原動力となる。

私たちの顧客も、事業の拡大、新たな市場の創造に向けた挑戦を重ねている。顧客が進めるこうした変革の一翼を担う存在となり得るのか、それとも、ただそばで眺めているだけの傍観者にとどまるのか。電通グループは今、そうした岐路に立っている。
日々の仕事を通じ、顧客が直面する課題を解決することは、世の中に希望と活力をもたらすことにつながるはずである。この大きな転換点を、ピンチではなく、飛躍に向けたチャンスだと捉え、全力で電通グループ自身の変革に力を注いでいこうではないか。

電通グループの企業理念「Good Innovation.」には、大きな意味が込められている。イノベーションそれ自体は手段に過ぎない。この企業理念が求めることは、イノベーションを通じて生み出された成果を、何のために、どのように生かすか、という点である。
私たちは、プロフェッショナリズムのもとイノベーションに挑み、価値を生み出し続ける力強いチームであり続けよう。