SmartNewsなどニュースキュレーションアプリの利用者は1年で2倍以上 ニールセン調査
ニールセン株式会社は、スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)、PC版インターネット視聴率情報Nielsen NetView(ニールセン・ネットビュー)の2014年10月データを用い「ニュースと情報」サービスの利用状況を分析し、結果を発表した。
それによると「ニュースと情報」サービスのカテゴリー全体でのスマートフォンからの利用者は、今年の6月にPCからの利用者を逆転し、その後も利用者を伸ばし10月の時点で3,900万人となった。(図表1)
図表1:日本国内 各スクリーンからの「ニュースと情報」サービス 利用者数(千人) 推移
Source: スマートフォン:Nielsen Mobile NetView スマートフォンからの利用
PC:Nielsen NetView 家庭および職場のPCからの利用
※スマートフォンとPCの併用者を含む
※スマートフォン、PCともに利用数はアプリの利用者とWebサイトの訪問者の非重複の合計
※Nielsen NetViewは2歳以上の男女、Nielsen Mobile NetViewは18歳以上の男女
利用時間をみると、利用人数同様にスマートフォンからの一人あたりの利用時間がPCからの利用時間を逆転し、月間3時間11分となりました。年初と比較すると41分増加している。(図表2)。これはスマートフォン総利用時間の6%にあたる。
図表2:日本国内 各スクリーンからの「ニュースと情報」サービスの一人あたりの平均利用時間数
Source: スマートフォン:Nielsen Mobile NetView スマートフォンからの利用
※Nielsen Mobile NetViewは18歳以上の男女
「ニュースと情報」サービスのカテゴリーの中で、今年急成長しているのがニュース・キュレーションアプリ。今年10月の利用者数TOP5アプリの年初の利用者数を比較してみると、全てのアプリで利用者数が伸びており、1位のSmartNewsは年初から2.1倍の385万人、2位のグノシーは2.4倍の298万人となっている(図表3)。
図表3:ニュース・キュレーションアプリTOP5の利用者数(千人)
また、ニュース・キュレーションアプリTOP3の2014年10月の利用者数の重複利用状況を表したのが図表4。3つのアプリの重複利用率は3アプリの合計利用人数724万人のうち15万人(2%)ほどだった。単独利用率をみると1位のSmartNewsでは73%、グノシーでは62%となった。
図表4: ニュース・キュレーションアプリTOP3 重複利用状況
同社シニアアナリストの今田智仁氏は、「隙間時間につい見てしまうという意味でニュースアプリはスマートフォンと相性が良いといえ、利用者数を伸ばして来ています。特にニュース・キュレーションアプリは今年、利用者数を大きく増加させた注目のカテゴリーです。各社CMを開始するなど、多くのユーザーを獲得しようとする様子がうかがえます。ニュース・キュレーションは配信元の記事が同じ場合もあり、利用者にとってどれか1つのアプリで用が足りてしまうことになれば、特徴の無いアプリは今後淘汰されていくと思われます。企業のマーケティング担当者にとって、今後メディアとして各社の利用実態を正確に把握するためには、公表されているダウンロード数だけでなく、実際の利用者数や利用頻度を見ていくことが必要と言えるでしょう。」と述べている。