博報堂DYMPと東大、ウエアラブル・メディアの共同研究を開始

株式会社博報堂DYメディアパートナーズと東京大学情報学環・学際情報学府は、「ウエアラブル・メディア」の潜在的な可能性を探求することを目的に、生活者の社会生活における可能性と課題の諸要素を明らかにする共同研究を開始した。

近未来のメディア環境を展望すると、次世代コンピューティングとしても注目されるウエアラブル・テクノロジーは、デジタルネィティブな若者層から高年齢層まで広範囲な利用が見込まれ、今後生活者への急速な普及、浸透が予想される。しかし、ウエアラブルデバイスの普及、浸透には、セキュリティやプライバシーの問題をはじめ、コミュニケーション上のルールやマナーなどの面からも様々な問題点があり、また関連するビジネス市場の立ち上がりにおいては、従来のビジネスとは異なった知見や能力が必要とされるものと思われる。

そこで、博報堂DYメディアパートナーズと東京大学大学院情報学環 水越研究室は、内外のウエアラブル・テクノロジーの概況を把握した上で、「ウエアラブル・メディア」の全体像を明らかにし社会生活と結びついた潜在可能性を明らかにするため、学際的で協働的なワークショップ型研究を行う。ワークショップには、ソーシャルICT グローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム(※)コース生など幅広い分野の人材が集う一方、ウエアラブル・テクノロジーの実業家も参加し、創造的且つ実践的な研究を目指す。

■ 「ウエアラブル・メディア」の潜在的な可能性と課題に関する研究概要 ■

– 共同研究メンバー :
東京大学大学院情報学環 教授 水越 伸
東京大学大学院情報学環 教授 山内祐平
東京大学大学院情報学環 教授 苗村 建
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 研究主幹 勝野正博
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 上席研究員 中杉啓秋
博報堂DYメディアパートナーズ フェロー 上路健介

– 研究内容 :
内外のウエアラブル・テクノロジーの概況を把握した上でその歴史・現在・未来を共創し、「ウエアラブル・メディア」の全体像を俯瞰図として明らかにする。また人間の社会的経験と結びついたその潜在的な可能性を探るため、実務者・研究者・学生らが学際的で協働的なワークショップを行い、「ウエアラブル・メディア」が社会生活をより良きものとするための課題の抽出やアイデアの創造をおこなう。

– 研究期間 : 2014年10月~2015年3月

– 成果発表(予定): ウエアラブル・テクノロジー、アドテクノロジーに関連した国内外でのカンファレンス 他

(※)東京大学「ソーシャルICT グローバル・クリエイティブリーダー[GCL]育成プログラム(プログラムコーディネータ:國吉康夫教授)」
文部科学省「博士課程教育リーディングプログラム」に2012(平成24)年度に採択されたプログラムで、複数の専門領域から集った学生が、ワークショッププログラムGDWS[Global Design Workshop]や海外インターンなどの実践的なカリキュラムで、ICT技術と社会を横断する新領域において創造性をもった研究に取り組んでいる。