博報堂、日系企業にASEAN市場参入支援「ASEAN DISCOVERY STUDIO」を提供開始
株式会社博報堂のブランディング専門組織「博報堂ブランドデザイン」は、企業のアセアン市場への参入を支援するプログラム「ASEAN DISCOVERY STUDIO」の提供を開始した。
「ASEAN DISCOVERY STUDIO」は、アセアン各国から来日している留学生と、そのネットワーク(家族・親族・友人)の知見を活用した、日系企業向けのプログラム。企業と留学生、専門コンサルタントによる共創型のプロジェクトチームが「新規参入判断のための事業性検証」「機会領域の発見」「新商品・サービス開発」「コミュニケーション開発」「企業・商品ブランドイメージ調査」など、企業の課題に応じておよそ1~3ヶ月にわたりリサーチ・仮説検証・アイデア開発などをおこなう。
一般的にアセアン市場におけるマーケティング・ブランディングにおいては、各国によって異なる言語や文化、価値観を持った生活者が存在するため、アセアン市場全体が持つ共通性を包括的に捉えるとともに、各国の持つ個別性も同時に捉える必要がある。
このため、アセアン地域で定量/定性調査を実施するにあたっては、調査対象各国それぞれの母国語に調査内容を翻訳する等オペレーションが煩雑となり、ニーズの把握から意思決定までに多大な時間と費用を要するケースが多く見受けられた。
「ASEAN DISCOVERY STUDIO」は、現時点で合計7ヶ国(*今後、10ヶ国100名を目標にメンバーを増強予定)の日本語に長けたアセアン留学生が現地の幅広いネットワークを駆使することで、日本にいながらにして現地のニーズを素早く、的確に把握することが可能。また、この取り組みでは各国間での生活者意識の共通性や差異を、それぞれの出身国の留学生間とともに日本語ベースでディスカッションすることにより、アセアン市場に関する共通性と個別性をより深く分析していくことが可能となる。。
プログラムに参加する留学生は、各国を代表するハイエンドな生活者(若者)のため、日本への興味や理解力が高く、思考力も高い学生が集まっている。企業とのアイデア開発やディスカッションでは、「共創型」プロジェクトの運用実績を多く持つ「博報堂ブランドデザイン」専門コンサルタントのリードのもと、スムーズなプロジェクト運営が可能。
博報堂は、2014年3月にアセアン地域の生活者研究をおこなう専門組織「生活総研アセアン」を設立、同10月にタイ・バンコクにて生活者の意識、価値観の変化などの研究成果をまとめた「アセアン生活者フォーラム」を行った。今後も同領域におけるビジネス支援の体制強化を引き続き図っていく予定。