博報堂生活総研、ボーナスで消費意欲に伸び 7月の消費意欲・デフレ生活指数を発表
株式会社博報堂のシンクタンクである「博報堂生活総合研究所」は7月5日、「生活インデックスレポート・消費動向編・7月(消費意欲指数・デフレ生活指数)」を発表した。
「生活インデックス」とは、生活総研が生活者の意識変化を読み解くために、【消費動向】【生活感情】【生活価値観】の3つの領域から開発したオリジナルの指数。それによると、消費意欲指数は、4月以来ほとんど動きが見られなかったが、ボーナスシーズン本格化でようやく消費意欲が高まり、7月は先月よりも3ポイント上昇した。一方、値上げの実感・不安も先月より広まっており、デフレ生活指数も3ポイント以上伸びた。
自由回答では、「ボーナスがある」「セールがある」「夏物の服、エアコン・扇風機を買いたい」「テレビ、スマートフォンなど欲しいものがある」「旅行の予定がある」など、ボーナスを原資に買い物や旅行・レジャーの意欲が喚起されている様子が現れていた。
特に女性60代で消費意欲指数が伸びた。また男性60代も、伸び幅は全体を下回るものの、今年一番高い数値を示しており、60代の消費意欲が堅調となった。同時にデフレ生活指数が一番伸びたのも男女60代で、8ポイント以上の高い伸びを示した。この先収入の増加は期待できない中で、インフレを実感しはじめ、値上がりする前に買っておこうという意識が働いていると、レポートでは考察している。
また女性20代は、昨年は前月比10.2ポイント伸びたのに比べて、今年は2.9ポイントしか伸びておらず、「特別に欲しいモノ・サービスがある」も、今年は41.5%と急落した(昨年66.7%)。昨年が震災後の冷え込みから脱した初めての夏で、特別に意欲が高まっていたため、今年はその反動と見られる。