博報堂、新会社「VoiceVision」設立 生活者との共創コミュニティを運営

株式会社博報堂は、「生活者共創型コミュニティメディア」を運営する新会社「株式会社VoiceVision」を、2013年7月1日に設立したと発表した。

様々なソーシャルメディアが浸透し、スマートデバイスの急速な普及によって生活者自らの発信力が高まってきたことを背景に、企業が一方的に商品や情報を提供・発信する時代から、生活者との対話で“共創”しながら進めるマーケティング活動に注目が集まってきている。

博報堂は、2011年10月より生活者共創型の未来創りコミュニティ「VoiceVisionβ版」を運営しており、“共創”に向けた新たな手法の確立と、クライアント企業に向けて本格的にサービスを提供できる体制が整ったため、独立した事業会社としてスタートすることとなった。

今回、設立する新会社「VoiceVision」のサービスは、オンラインとオフラインを通じたコミュニティによって、リサーチから商品開発などのアイディア企画とプロモーションまでを、ワンストップで実現するフレームワークを提供する。
これまでのリサーチや商品開発などのマーケティング活動は企業内で秘密裏に行うクローズドな活動がほとんどでしたが、VoiceVisionでは戦略的にオープンな活動にすることで誰もが自由に参加・発言できる場を作り、数千~数万人の参加者をうながす。それによって発売前からファンを育て、発売する時には既にファンがいる状態を生みだす方式を開発した。

また、ソーシャルメディアでの拡散を計算した情報設計によって、コミュニティの認知を数十万人の単位でリーチさせることを可能とし、コミュニティ自体がメディアとなり、プロモーションの場となって広めていく。
これらを総称して「コミュニティメディア」として、生活者の声を聞き、新しい需要やアイディア創出を目指す企業や官公庁に向けてサービス提供を行う。

本事業の最大の強みは、トレーニングを積んだ専門のファシリテーターが参加者全員の発言に返答し、参加者間の相互作用を引き出しながらディスカッションを進める『ファシリテーションクリエイティブ』というオリジナル技術にある。生活者の中で潜在的に埋もれている価値を発掘する「引き出し力」と、ひきだした声を大胆に解釈して新しいアイディアを創出する「生み出し力」によって構成されるファシリテーションクリエイティブは、単なるリサーチを超えた新しい価値の発掘を可能にした。VoiceVisionのファシリテーターは全員マーケティング経験のあるプランナーによって構成しており、質の高いファシリテーションを提供する。