電通、ソーシャルメディア上の口コミ活用した情報戦略を支援 「くちこみデザイナー」を開発

株式会社電通、株式会社電通パブリックリレーションズは、ソーシャルメディア上の口コミデータ、各種メディアの露出データなどのビッグデータを解析・シミュレーションし、企業の広告・広報・CRM などに役立てる情報戦略プランニングツール「くちこみデザイナーTM」を開発した。

現在、ソーシャルメディア上の生活者の声を企業活動に活用する動きが広がっているが、膨大なデータをどのように分析・活用するかについては、いまだ体系立った手法は確立されていない。こうした状況を受け、「くちこみデザイナー」の開発に当たっては、ソーシャルメディア上で話題にされている会話の内容、口コミの伝播構造、情報を拡散しているグループやユーザー(メディア、企業、個人などのアカウント)、オンライン/オフラインの情報源の把握、といった多様なデータ分析を実現するために、株式会社ONTROX(本社:大阪府大阪市、社長:高橋 成典)が提供する複雑ネットワーク統合解析フレームワークを活用した独自の解析モジュールを搭載した。
またデータの収集や分析を行うためのシステム基盤としては、株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、社長:釜井 節生)が提供する統合マーケティングプラットフォーム「iPLAss」を採用しています。これにより、蓄積した過去データの活用が可能になったことで、ソーシャルメディア上での情報拡散のシミュレーションを可視化し、効果
的な情報戦略の策定ができるようになった。

今後、当社グループは本ツールを活用した企業の情報戦略立案に加え、効率的なソーシャルCRMの構築や、オンライン/オフラインを統合した包括的なコミュニケーション戦略を支援するサービスを提供する。

「くちこみデザイナー」の特徴は以下の 4 点です。

1.情報拡散を実現するグループを抽出し、グループ内のキーアカウントを
  特定することで、拡散力を向上させるコミュニケーション活動を実現

ソーシャルメディア上での情報拡散を構成する単位を「グループ」として捉え、その中
から、情報拡散において中心的な役割を果たすユーザー(=キーアカウント)を抽出。
メディア、企業、個人アカウントなど、影響力のあるユーザーを特定し、さらに影響の範囲を把握することで、目的やテーマごとに、どのようなユーザーやグループを対象コミュニケーション活動を展開すべきか、すべきではないかについての戦略を構築する

2.話題となっている情報ソースや情報ルートをオンライン、
  オフラインの双方から特定し、より効果的なメッセージを構築

ソーシャルメディア上での会話のネタ元となっている情報ソースを、デジタルメディア
や企業・個人アカウントなどのオンライン情報やテレビ番組、CMなどのマスメディアから特定。また、その情報ソースから、どのような情報がどのようなルートを介して誰に伝わっているかを把握する。これにより、戦略的にアプローチすべきメディアやインフルエンサーが特定できるため、彼らのニーズに見合った話題にされやすいメッセージの開発が可能になる。

3.蓄積したデータを元に、コミュニケーション施策を事前にシミュレーション
過去の口コミ拡散データを活用し、商品・ブランド、起用タレントなどの話題がどこに、どのくらい広がるか(口コミ数、リーチ数、伝播経路など)をシミュレーションできるようにする。情報の広がりを事前に予測できることから、計画の有効性を検証し、チュ
ーニングしていけるようになる。

4.影響力の高いユーザーをデータベース化し、より効率的なソーシャル CRM を達成

ソーシャルメディア上の発言内容や影響力の分析から、優先して対応すべきユーザーを特定し、顧客データとして抽出・リスト化する。また、ソーシャルメディア上で企業やブランドに対して影響力を持つユーザーをデータベースとして蓄積していくことで、より
効率的なソーシャル CRM の展開を実現する。