電通、リクルートら米Qualcomm Labsと業務提携 国内でのGimbalソリューションの利用権を取得

株式会社リクルートホールディングス、株式会社電通、および両社のジョイントベンチャーである株式会社ブログウォッチャーと、Qualcomm Labs, Inc.(クアルコム ラボ)は、位置情報を活用したジオフェンス(※1)機能およびユーザーの興味や関心を推定するインタレストプロファイル(※2)機能の日本での独占的利用を含めた「Gimbal™コンテクストアウェアネスソリューション」(以下、「Gimbal ソリューション」)のライセンスを取得したことを発表した。

この発表は、Qualcomm Labs にとって、コンテクストアウェアネス※3 技術を活用した最初の提携事例なる。「Gimbal ソリューション」は、位置情報を活用したジオフェンス機能および興味や関心を推定するプロファイル機能を、常時接続かつ、消費電力を抑えた形で提供するサービス。
「Gimbal ソリューション」を組み込んだアプリケーションを利用することにより、より関連性が高くパーソナル化されたタイムリーで有益な体験やデータ、コンテンツを提供することが可能となる。

位置情報を活用したマーケティングや O2O(Online to Offline)マーケティング活動が世界的に見ても進んでいる日本において、電通はクライアント向けの統合マーケティングソリューションの一環として、「Gimbal ソリューション」の活用を検討してまいります。また、リクルートグループとブログウォッチャーは自社のアプリケーションへの適用を推進していくほか、3社において「Gimbal ソリューション」を活用した新しいマーケティング商品や広告商品の開発を進めていく予定となっている。
ブログウォッチャーにとっては、同社が運営するスマートフォン向けの情報エージェントアプリである「wityou」に「Gimbal ソリューション」を活用することで、ユーザーについて推定された興味や関心、現在の利用場所や生活圏から、よりユーザーの生活に役立つ情報を自動的に選んで提供する機能を強化できるようになる。

日本においてトライアルサービスを実施したところ、「wityou」に「Gimbal ソリューション」を活用して情報配信すると、通常の情報配信に比べてユーザーの反応率(クリック率)が3倍になることが分かっている。また、対象となる店舗の半径 100 メートル以内のユーザーに情報を配信した場合の反応率(クリック率)が 60%以上増加したという結果も出ている。ブログウォッチャーは中国においても 2013 年 1 月からこのトライアルサービスを開始する予定。

Qualcomm Technologies のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼 Qualcomm のグローバルマーケットディベロプメントのプレジデントである Peggy Johnson(ペギー・ジョンソン)は、「どのような端末、文化、言語であろうとも、スマートフォンユーザーは、日々自分に合った魅力的なモバイル体験を求めています。モバイル先進国である日本での世界初の取り組みは、『Gimbal ソリューション』がアプリケーション開発者、企業、ブランドと消費者の関わり方に影響を与えることを示すことでしょう」と述べる。

なお、「Gimbal ソリューション」は Android および iOS に対応し、http://www.gimbal.com.で公開されている。

※1 ジオフェンス:特定の地域を囲む仮想的な境界のこと。
※2 インタレストプロファイル:ユーザーの興味・嗜好などを推定すること。
※3 コンテクストアウェアネス:各種センサー機能などを応用して、周辺状況を把握し、それに応じた情報処理をする技術およびその概念。