大日本印刷、2Q決算 商業・出版印刷は前年上回る
大日本印刷株式会社は、平成25年3月期第2四半期決算を発表した。
<平成25年3月期第2四半期の連結業績>
(平成24年4月1日~平成24年9月30日)
売上高:7.206億8,400万円(前年同期比4.5%減)
営業利益:116億1,400万円(同 29.5%減)
経常利益:146億7,300万円(同 26.0%減)
四半期純利益:3億9,600万円(同 95.3%減)
事業ビジョン「P&Iソリューション」に基づいて積極的な事業活動を展開し、顧客ニーズに対応した製品、サービス及びソリューションを提供するとともに、品質、コスト、納期など、あらゆる面で強い体質を持った生産体制を確立する「モノづくり21活動」に取り組み、業績確保に努めた。
また、全体最適の視点に立って国内外の事業体制を再編するとともに、グローバルやソーシャルという視点での事業展開に積極的に取り組んでいる。
情報コミュニケーション部門では、生活者の価値観の多様化、情報通信技術の進展やグローバル化などに対応した新サービス、新事業の開発に努めている。8月には、クラウド事業やプラットフォームサービス事業などの拡大に向けて、日本ユニシス株式会社との業務提携を行った。また10月には、商業印刷、ICカード、セキュリティソリューションなどを担当する3事業部を統合し、総合的なソリューションを創出していく体制としたほか、ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」の総合的な戦略立案とサービス開発の機能を強化した。
生活・産業部門では、包装事業について、平成25年4月の稼働開始を目指して7月にベトナム工場の建設に着手するとともに、インドネシア工場の生産設備の拡張にも取り組むなど、成長著しい東南アジアの製造拠点を増強していく。国内の生産体制については、一層の生産効率の向上と競争力の強化を図るため、10月に全国の包装事業の製造部門を再編して1社に統合した。
エレクトロニクス部門では、8月に堺工場のカラーフィルター事業を堺ディスプレイプロダクト株式会社へ簡易吸収分割で移管したほか、ディスプレイ製品事業部と電子デバイス事業部を統合するなど、生産の効率化と収益性の向上に努めている。
なお印刷事業、情報コミュニケーション部門に関して、出版印刷関連は、出版市場の低迷が続くなか、雑誌は減少したものの、一貫製造ラインの増強が寄与して書籍が増加し、前年を上回った。
商業印刷関連は、積極的な営業活動によりカタログ、POPなどが増加し、前年を上回った。
ビジネスフォーム関連は、通信系や電子マネー向けのICカードなどが好調に推移したが、パーソナルメールなどのデータ入力から印刷・発送までの業務を行うIPS(Information Processing Services)などが減少し、前年並みとなった。
教育・出版流通事業は、書店市場の厳しい状況が続くなか、店頭におけるプロモーションの実施などの販促活動を強化し、前年並みとなった。
その結果、部門全体の売上高は3,488億円(前年同期比0.4%増)、営業利益は73億円(前年同期比61.1%増)となった。