就職前のプレオトナ コミュニケーション能力に不安 電通調査
ギャルを中心に若い世代のインサイトを研究するプランニングチーム「電通ギャルラボ」は、NHK Eテレ(教育テレビ)「オトナへのトビラTV」と連携して実施した調査の結果を公表した。
調査期間は7月13日~16日で、15~29歳一般男女1000名を対象に行った「大人に対する意識実態調査」から、15~20歳の就職前の男女540名の回答を抽出し、レポートとしてまとめたものとなっている。15~20歳の就職前の男女を“プレオトナ”と命名し、その実態と彼らの大人に対する意識について調べた。
それによると、プレオトナは、他者への気遣いや、人間関係、コミュニケーションを重要視しているものの、実態としてはコミュニケーション能力に不安を持っていることが判明。電通ギャルラボでは、この傾向を“ソーシャルセンシティブ”と定義している。
まず「人間関係は私の人生において重要だ」と回答したのは82.4%。また「コミュニケーションの場では相当気を遣っている」と回答したのが72.0%となった。
一方で、1位「苦手な人がいること」44.3%、2位「会話に入っていけない」31.7%など、人間関係での悩みについても、比較的高い数値が現れた。また「現在の不安」について尋ねたところ、1位「お金」60.7%、2位「就職」58.3%、3位「受験」46.1%に続き、4位に「コミュニケーション能力」44.3%が挙げられた。
「恋愛」は6位で37.0%と、「お金」の60.7%より23ポイントも下回る。
実際の交友関係を尋ねてみると、「携帯電話のアドレス帳登録人数」は平均93.7人である一方、「友だちの数」は平均46.6人という回答だった。
続いて「大人」に対する意識として、「大人だと思う年齢」を尋ねたところ、平均は「22.8歳」となった。「大人だと思うステップ」は、「社会人」が1位で39.1%だった。また「大人になりたい」という回答が64.1%となる一方で、「大人になるのは辛いことの方が多い」が84.8%も挙げられた。
理想の大人は、「自分の行動に責任が持てる」54.1%、「自分の意見を持っている」49.1%、「周囲に気を遣える」48.3%、「人間関係をうまくこなしている」46.1%など、社会への感度が高い人物像となっている。