ABC、平成24年3月期決算 売上高781億6,200万円で前期比1.9%増 営業利益22.2%増 固定資産減損損失などで純利益は76.4%減

朝日放送株式会社は、平成24年3月期決算を発表した。

<平成24年3月期の連結業績>
(平成23年4月1日~平成24年3月31日)
売上高:781億6,200万円(前期比1.9%増)
営業利益:44億600万円(同 22.2%増)
経常利益:46億3,700万円(同 23.7%増)
当期純利益:5億7,400万円(同 76.4%減)

震災による直接的な人的・物的被害は無く、年度当初にCM出稿量の減少や、イベントの休止などの影響を受けたものの、数ヶ月後には持ち直し、総じて好調に推移した。
当社グループが主力事業を展開する放送事業においては、震災の影響でテレビスポット収入が期間の当初には前年同期の実績を下回りましたが、その後は上回るペースで推移した。子会社の業績も貢献して増収となり、営業利益は増益となった。
ハウジング事業においては、新規会場のオープンなどにより、増収増益となった。
ゴルフ事業においては、震災や台風の影響により減収となりましたが、営業利益は増益となった。
その結果、売上高は前期に比べて増収。費用面では、売上原価は510億5,800万円で、前連結会計年度に比べて9億3,000万円(1.9%)増加したものの、主に放送事業を中心にコスト削減を進めた結果、販売費及び一般管理費については226億9,700万円となり、2億5,900万円(△1.1%)の減少となった。
一方、「ザ・シンフォニーホール」に係る固定資産減損損失などにより特別損失18億7,600万円を計上し、税金等調整前当期純利益は27億6,000円で7億8,900万円(△22.2%)の減益となった。くわえて、税制改正に伴う法定実効税率の変更による繰延税金資産の取崩しなどの影響もあったので、当期純利益は18億6,300万円(△76.4%)の減益となった。

セグメント別の状況は、以下のとおり。

<放送事業>
当連結会計年度における放送事業の売上高は685億1,900万円となり、前年同期に比べ10億円(1.5%)の増収となった。
震災の影響によるCM出稿のキャンセルや延期などがあり、主力のテレビスポット収入が年度当初に前年同期の実績を下回ったが、その後に持ち直して累計では0.2%の増収となった。また、テレビタイム収入は2.5%の増収となり、ラジオ放送事業収入も3.0%の増収となった。
催事関係では原発事故の影響で海外からの出演者が来日できなくなるなどして、いくつかのイベントが中止となったが、「フェルメールからのラブレター展」の開催などにより、催物収入も増収となった。また、子会社各社でも増収となった。
費用面では、創立60周年記念の特別番組やイベントにより、営業費用が0.6%増加したので、営業利益は33億1,200万円となり、7億600万円(27.1%)の増益となった。

<ハウジング事業>
ハウジング事業の売上高は88億400万円となり、前連結会計年度に比べ4億8,100万円(5.8%)の増収となった。震災による影響はさほど大きくなく、主力の住宅及び住関連事業において、新規会場のオープンや既存の会場への新規出展誘致などに努めた。
売上の増加に伴い営業費用も4.8%増加したが、営業利益は10億6,900万円となり、7,900万円(8.0%)の増益となった。

<ゴルフ事業>
ゴルフ事業の売上高は8億3,700万円となり、前連結会計年度に比べ1,000万円(△1.3%)の減収となった。震災による自粛ムードや台風によるクローズがあり、来客数が減少した。コストの見直しなどにより、営業費用は2.5%減少しましたので、営業利益は2,400万円となり、1,400万円(151.9%)の増益となった。