博報堂DYMP「メディア定点調査2011」、メディア接触総時間は昨年並みの350分
博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所は6月15日、生活者のメディア接触の現状を分析する「メディア定点調査2011」の結果を公表した。
「メディア定点調査」は、メディアのデジタル化にともなって次々と登場する「ハードウェア」や「サービス」について生活者の接触実態を把握し、広告メディア市場形成の「兆し」を発見するのが目的。メディア環境研究所の活動の基礎となる調査として2004年より継続的に実施されている。
今回の東京地区の調査結果によると、生活者のマス4媒体とインターネット2媒体(パソコン、スマートフォンを含む携帯電話)を合わせた1日のメディア接触総時間は、週平均で350分(5時間50分)だった。メディアの接触総時間は、2008年まで減少傾向だったが、2009年に反転し増加し、2011年は横ばいで昨年とほぼ同じ数値となった。
そのなかで、「パソコンおよび携帯電話からのインターネット接続時間」は増加しており、とくに携帯電話からのインターネット接続時間は、2007年からの4年間で倍以上になっているという。この要因について同調査では、動画投稿・閲覧サービス、ネットショッピング、ミニブログ(Twitter等)への書き込み時間が増えたことと、スマートフォンの普及を上げている。ちなみに、20代女性のミニブログ利用経験は2010年の47.2%から2011年は70.7%と急増。スマートフォンの所有状況は、2011年で16.5%で、2010年の9.8%から伸張している。性年齢別の所有状況は、男性20代30代が35%を超え、女性20代も22%となった。
同調査では、メディア接触総時間が6時間近く、つまり1日の1/4にあたることを考えると、メディア接触総時間がさらに伸びていく可能性は低く、生活者のメディア接触多様化を背景に、ダブルスクリーン・トリプルスクリーンといわれるテレビとの「ながら利用」などによって、パソコンやスマートフォンを含む携帯電話からのインターネット接続時間が、増加していく傾向が強くなるのではないかと予測している。