博報堂DY、スマートフォンユーザー実態調査 『従来型携帯機能』を重視するスマホ第三世代誕生
株式会社博報堂DYホールディングスのグループ横断型組織「博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンター」は5月24日、10~60代男女スマートフォンユーザーに対して実施した、実態把握調査・分析の結果を発表した。
調査期間は2011年2月15~17日で、高校生~69歳男女のスマートフォンユーザー515名から回答を得た。さらに震災後に追加調査として、4月8~10日に1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)のユーザー309名から回答を得た。
まず、ユーザーを「最初に購入したスマートフォン」をもとに、「第一世代:iPhone3G/3GSを最初に購入(購入時期:2008年7月~2010年6月頃)」「第二世代:iPhone4を最初に購入(購入時期:2010年6月頃~現在)」「第三世代:android端末を最初に購入(購入時期:2010年10月頃~現在)」と、3つのグループ=世代に分類し、世代間の比較を行った。
その調査の結果、「第一世代」(構成比40.8%)はスマートフォンを従来型携帯とはまったく別物の“最先端デジタルデバイス”として購入し、アプリや音楽再生、スケジュール管理をはじめとする“スマートフォンならでは”の機能を幅広く活用していることが判明した。
「第二世代」(構成比31.2%)も同様に、スマートフォンを従来型携帯とはまったく別物として購入しているが、“最新トレンドファッション”として捉えていることが分かった。利用方法では、ネットやSNSを利用するほか、写真撮影・閲覧などに活用しており、ファッションへの関心の高さや生活エンジョイ志向が特徴的だった。
そして「第三世代」(構成比28.0%)は、“進化した従来型ケータイ”であることを重視してスマートフォンを購入し、実際の使い方も通話やメールなどが中心となっていることが分かった。
また、震災後に実施された首都圏での追加調査では、震災をきっかけに利用頻度が上がった機能にも、世代間で違いがあることが判明した。第一世代は、「SNS」の利用率が飛躍的に高まっているのが特徴的で、電子書籍のようなスマートフォンならではの使い方を深めているのも、他の世代にはない傾向だった。第二世代は、「通話」のような、いわゆる携帯電話としての使い方が増加。スマートフォンにも、従来型携帯端末が持つ価値が求められるようになってきていると推測される。そして第三世代は、「ニュースの閲読」のようなスマートフォン的な機能と、「通話」「ワンセグ視聴」のような従来型携帯的な機能の、両方の使いこなしが広がった。