ヤフー、13期連続で増収増益、広告事業の売上は前年比24億円増 平成22年3月期決算

ヤフー株式会社は、平成22年3月期決算を発表した。

売上高:2798億円(対前年比 5.3%増)
営業利益:1438億円(同 6.8%増)
経常利益:1433億円(同 7.9%増)
当期純利益:835億円(同 11.8%増)

広告事業売上高:1413億円 (同 1.8%増)
ビジネスサービス事業:642億円 (同 17.8%増)
パーソナルビジネス事業:753億円 (同 3.7%増)

広告事業は、年度前半は人材サービスや消費者金融などの業種を中心に出稿減少の影響を受け前年同期比で減少となったが、年度後半では消費者金融を除く金融や自動車関連の業種からの出稿が回復し、大きく売上を伸ばした結果、増収を確保した。
検索連動型広告においては、情報・通信や流通・小売業の業種からの広告出稿の増加により売上を伸ばした。また、中小企業を中心としたオンライン経由の広告出稿が拡大したことにより、検索連動型広告の通期の売上は前年を上回った。加えて興味関心連動型広告の売上が前年比で約2.4倍と大きく拡大し、リスティング広告全体の売上増加を牽引した。ディスプレイ広告では、年度前半の売上が前年同期比で減少したが、年度後半は回復の兆しが鮮明となり、ブランディング効果の高い「ブランドパネル」の売上が前年同四半期比で大幅に増加し過去最高を更新したほか、行動ターゲティング広告も過去最高となった。

ビジネスサービス事業では、「Yahoo!ショッピング」において、10月より新たに導入した特典プログラム「スタークラブ」を活用した利用拡大施策や、「Yahoo!ポイント」と連携した販促企画を実施し、テレビCMを含めた大型キャンペーンを展開した結果、「Yahoo! ショッピング」の取扱高は前年比で大きく増加し、過去最高を記録した。「Yahoo!オークション」では前年度のストアロイヤルティ改定が寄与し、売上を伸ばした。情報掲載料の通期の売上は前年比では減少したが、年度後半には回復傾向が強まり「Yahoo!リクナビ」や「Yahoo!不動産」の売上が前年同四半期比で増加した。前年度末にサービス増強のための体制確保やクラウドコンピューティング領域への進出を目的に、ソフトバンクIDCソリューションズ株式会社を取得したことで、データセンター関連売上が売上拡大に大きく貢献した。

パーソナルサービス事業では、「Yahoo!プレミアム」において、会員限定サービスの拡充を図るとともに、外部パートナーとの特典連動も強化した結果、前年度に月額会員費を値上げしたにもかかわらず、平成22年3月末のYahoo!プレミアム会員ID 数は759万ID(前年同月末比3.1%増)となり、売上も前年比で大きく伸びた。「Yahoo!オークション」では、景気低迷による消費者の低価格志向の影響を受け落札単価の低下が続き取扱高が減少、売上も前年比で減少した。有料コンテンツの売上においては、「Yahoo!パートナー」、「Yahoo!ゲーム」が大きく伸びた。