凸版印刷、売り場でのコミュニケーションを検証する「ショップサイエンス・ラボ」を開設 店頭を起点にクロスメディアへ

凸版印刷株式会社は、店頭における生活者とのコミュニケーションを検証する実験工房「ショップサイエンス・ラボ」を開設し、メーカーや流通企業向けにサービスの提供を開始する。同ラボでは、「店頭で商品メッセージを正しく伝えたい」「販売につながる効果的な POPや什器のデザインを開発したい」「売れるパッケージデザインや形状を知りたい」など、メーカーや流通企業が抱える店頭における課題を、調査・検証、設計・制作、シミュレーションの3つの機能を核に検証する。
今後は、店頭を起点としたクロスメディア化のツールとなる、ネットワーク型デジタルサイネージの活用方法も開発し、店頭でのコミュニケーションを進化させていく。

【調査・検証】
①アイトラッカーによる視覚解析
非接触型アイトラッカーを活用し、被験者の視線の動きを可視化、生活者が店頭やパッケージを、どのように見ているか具体的に検証する。またプロジェクターで店頭写真やCG、動画を原寸大に投影し、実際の店頭イメージに近い調査が可能となる。
②事後ヒアリング調査(またはアンケート調査)
アイトラッキング終了後、被験者に視線トラッキング映像を見せながら、時間軸に沿ってインタビューを実施。視覚情報の刺激による態度変容を検証する。
③擬似店舗調査
ラボ内に実際の売り場を再現し、生活者の購入現場に近い状態で、生活者購買時点行動と、気持ちの変化を調査する。

【設計・制作】
ラボに常備された紙やダンボール、各種プラスチック、特殊印刷見本、表面加飾パッケージ見本などの素材を使いながら、パッケージや POPなどのデザインの検討する。
また、特殊なゴーグルを装着することで高齢者や色弱者の視覚を疑似体験し、高齢者や色弱者の立場に立った色やデザインの検証をするUD(ユニバーサルデザイン)シミュレーションも可能。

【シミュレーション】
①リアルシミュレーション
同ラボに常設されている汎用什器に、対象のPOPや什器・パッケージを設置し、デザインや構造を検証する。
②CGシミュレーション
バーチャル空間でPOPや什器、パッケージの見え方や形状の検証をする。また、バーチャル店頭で売り場を回りながら購買のシミュレーションを行い、アイトラッカーと組み合わせることで視線のデータ化も出来る。