ダブルクリック、グーグルに事業譲渡 トランスコスモスと吸収合併

ダブルクリック株式会社は、米国グーグルインクへの事業譲渡および、トランスコスモス株式会社への吸収合併を発表した。

ダブルクリックは、平成22年3月8日開催予定の臨時株主総会での承認を条件に、トランスコスモスを株式交換完全親会社、同社を株式交換完全子会社とする株式交換を実施。
3月29日を効力発生日としてトランスコスモスの完全子会社となる。

また、トランスコスモスの平成22年3月19日開催予定の株主総会での承認を条件に、トランスコスモスを吸収合併存続会社、同社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を、平成22年3月30日を効力発生日として実施する。

その後、同社の事業のうち広告配信ソフトウェアサービス「DART」を米国のグーグル社へ譲渡する。
「DART」については、米国グーグル社がトランスコスモスと競業避止義務契約を締結しているが、ダブルクリックがサービスを販売、米国グーグル社から競業避止義務に違反している旨の通知を受けていた。
ダブルクリックは米国グーグル社に対して、DART契約解除の差止命令及び契約解除を禁止する仮処分の申し立てを行い、仲裁手続を開始・継続していた。

今回、ダブルクリックは一連の係争が同社業績に悪影響を与えているとして、米国グーグル社に対して「DART」を譲渡する。
同事業は、ダブルクックの平成21年3月期の売上高15億7400万円のうち、37.9%の5億9700万円、売上総利益5億5000万円のうち、29.3%の1億6100万円を占める。

グーグルへの「DART」譲渡金額および、競業避止義務契約終了対価などの総額は、4500万米国ドル。