ポーラ・オルビスHD、2024年12月期3Q決算は減収減益 POLAブランドの売上減が影響

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスは、2024年12月期第3四半期の連結業績(2024年1月1日~2024年9月30日)を発表した。
 
【連結経営成績(累計)】
売上高   :1253億9500万円(前年同期比 1.1%減)
営業利益  :108億1700万円( 同 9.2%減)
経常利益  :117億2500万円( 同 20.9%減)
四半期純利益:69億4800万円( 同 25.2%減)
 
同四半期の売上高は、主に基幹ブランドであるPOLAブランドの売上の減少影響により前年同期比1.1%減の1253億9500万円となった。営業利益は売上高減による粗利の減少により同9.2%減の108億1700万円、経常利益は為替差益が減少した影響により同20.9%減の117億2500万円だった。これらの結果、四半期純利益は同25.2%減の69億4800万円となっている。
 
主要となるビューティケア事業の基幹2ブランドのうちPOLAブランドは、エイジングケア・美白を中心とした高機能商品の投入による更なるブランド価値の向上と、中長期的な顧客基盤構築を進めており、国内事業では、新規顧客獲得から高LTV化までの転換促進を実現するブランド体験(One POLAモデル)の構築に取り組んでいる。委託販売チャネルでは成長店舗群が増収し、百貨店チャネルでは二桁増収が継続したものの、委託販売チャネルの店舗数減少による顧客接点の縮小影響等により、国内事業全体で前年を下回る実績となった。
 
海外事業では、アフターコロナにおける事業回復と、最重点市場である中国でブランドプレゼンスの確立のためのハイプレステージ顧客層との接点拡充とCRM強化に取り組んでいる。しかしながら、中国を中心とする一部のアジア地域における景気減速の影響が継続したことにより、海外事業全体で前年を下回る実績となり、同ブランドは前年を下回る売上高・営業利益となっている。
 
もう一つの基幹ブランドであるORBISブランドでは、高収益事業へと再成長を遂げるため、ブランド差別性の創出によるプレゼンス、顧客ロイヤリティの向上と、エイジングスキンケアシリーズ「オルビスユー」を中心に据えたシワ改善・美白ケア等、スキンケア顧客の拡大を進めた。国内事業では、スキンケアを軸にした直販事業の安定成長及び強固な利益基盤の構築と、未開拓市場への参入による新しい領域でのトップライン拡大に取り組んでいる。顧客基盤の安定化が進む直販チャネルでは顧客数の増加が継続し、また高機能・高単価商品の好調が継続して顧客単価上昇に寄与したことにより、大幅な増収となった。
 
このほか。新たな成長ドライバーと位置づけ積極展開している外部チャネルでは、商材の拡張を進め、高い売上成長を維持している。海外事業では、重点市場である中国における景気減速の影響により、全体で前年を下回る実績となった。これらの結果、同ブランドは前年を上回る売上高・営業利益となっている。
 
このほかJurliqueブランドは、本国である豪州において、3月に発売した新製品が好調に推移し、百貨店・直営店・ECチャネルが堅調に推移したことにより、増収が継続。中国においては景気減速の影響をが継続し、とくに4月以降百貨店・ECチャネルともに販売が落ち込んだことにより、前年を下回る実績となった。この結果、ブランド売上高は前年を上回ったものの、販売管理費の増加等により営業損失が拡大した。
これらの結果、ビューティケア事業全体の売上高(外部顧客に対する売上高)は1214億8700万円(前年同期比1.4%減)で、営業利益は117億3100万円(同0.2%増)だった。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120241106513027.pdf