プレミアアンチエイジング、2024年7月期決算 営業・経常利益は黒字転換

プレミアアンチエイジング株式会社は、2024年7月期通期の連結業績(2023年8月1日~2024年7月31日)を発表した。
 
【連結経営成績】
売上高  :203億5900万円(前期比 22.9%減)
営業利益 :1億3900万円(前期 マイナス6億1100万円)
経常利益 :1億6100万円( 同 マイナス6億3100万円)
当期純利益:マイナス14億8300万円( 同 マイナス7億3300万円)
 
同連結会計年度の売上高は、リカバリー事業の売上が伸長したものの、アンチエイジング事業の売上が減収となり、全体では203億5900万円(前期比22.9%減)だった。

一方、営業利益は、アンチエイジング事業の減収により売上総利益が減少したものの、リカバリー事業の利益の伸長に加え、通販事業において獲得効率・転換率を重視した新規獲得方針に基づき広告宣伝費を中心とした販売費を効率運用したことや、事業規模に合わせた人件費・システム費等の固定費の適正化に努めたことから、1億3900万円(前期は6億1100万円の損失)となり、経常利益は円安による為替差益の増加により1億6100万円(前期は6億3100万円の損失)となった。

ソフトウエア仮勘定に係る減損損失及び契約損失並びに契約損失引当金繰入額を特別損失として計上したこと、及び繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額に計上したことから当期純損失は14億8300万円(前期は7億3300万円の損失)となっている。
 
事業別の業績を見ると、アンチエイジング事業の売上高は183億3800万円(同28.1%減)となった。ブランド別では、「デュオ」ブランドにおいて「ザ クレンジングバーム」が5年連続クレンジング売上No.1を獲得し、シリーズ累計の出荷個数が2024年2月末に5000万個を突破。しかしながら、市場全体でオイル剤型へのシフトが継続するとともに、低価格バーム商品との競争が激化していることから、売上高は通信販売・卸売販売ともに減少した。

このような状況を打開するため、新たなテレビCMや美容家・インフルエンサーによるイベント、SNS等を通じて、ブランド価値、商品価値の理解を促進するコミュニケーションを強化するとともに、通販事業では継続率向上施策やロイヤル顧客の継続促進に注力し、リテール事業では、デジタル媒体と店頭でのプロモーションを連動させた認知向上施策を実施したものの、これらの施策は十分な効果が得られるまでに一定の期間を要するため、効果は限定的となっている。

「カナデル」ブランドにおいても、美容家・インフルエンサーを活用した投稿・動画配信を通じて顧客にとっての価値訴求を実施。また、通販事業においては、獲得効率とその後の転換率を重視する新規獲得方針を徹底、リテール事業では、美容家・インフルエンサーとの連動に加え、店舗でのポイント施策等を実施し、店頭での訴求を強化した。しかしながら、オールインワン市場の厳しい競争環境が続いたことから、売上高は前期実績を下回った。

「クレイエンス」ブランドは、カラートリートメントの競争激化や広告コストの高止まりの影響を受けたものの、売上高はほぼ計画通りに推移。獲得効率重視の観点から新規獲得は抑制し、CRM施策強化による転換率改善に注力するとともに、美容家・インフルエンサーを活用し、正しい使い方を含む商品理解促進のコミュニケーションを行っている。

この他、昨年度新たに投入したインナーケア事業のサプリメント「シントー リポソーム ビタミンC」や高濃度ビタミンCブランド「シーマニア」は、いずれもテストマーケティングで好調を維持しているものの、主力ブランドの売上高の減少を補うには至らなかった。
 
同事業の損益面は、通販事業において獲得効率・転換率を重視した新規獲得方針に基づき広告宣伝費を中心とした販売費を効率運用したほか、事業規模に合わせた人件費・システム費等の固定費の適正化に努めたものの、減収により売上総利益が減少したことから、営業損失は1億3900万円(前期は7億1900万円の損失)となっている。
リカバリー事業においては、旗艦製品のスタンダードドライプラスや移動時の休養をコンセプトとして新しい休養シーンの提案を行ったリカバリームーヴなどの新製品が販売をけん引。プレミアアンチエイジングとの事業連携やサプライチェーンの強化も貢献し、20億2000万円と過去最高収益を達成した。また、事業売上高の伸長により営業利益も過去最高を更新する、2億7800万円となった。
 
〈今後の見通し〉
2025年7月期の連結業績は、売上高175億円、営業利益1億5000万円、経常利益1億3000万円、当期純利益1億3000万円を見込んでいる。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240911583761.pdf