ポーラ・オルビスHD、2024年12月期2Q決算を発表 POLAブランドの売上減の影響で前年同期比2.3%の減収

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスは、2024年12月期第2四半期の連結業績(2024年1月1日~2024年6月30日)を発表した。
 
【連結経営成績(累計)】
売上高   :838億3600万円(前年同期比 2.3%減)
営業利益  :73億1600万円( 同 18.4%減)
経常利益  :111億2100万円( 同 2.4%減)
四半期純利益:75億円( 同 1.3%増)
 
同四半期の売上高は、主に基幹ブランドであるPOLAブランドの売上の減少影響により前年同期比2.3%減の838億3600万円となった。営業利益は売上高減による粗利の減少により同18.4%減の73億1600万円、経常利益は円安の継続で為替差益を計上した影響により同2.4%減の111億2100万円だった。これらの結果に加え、前年に計上した特別損失の影響により、四半期純利益は同期比1.3%減の75億円となっている。
 
主要となるビューティケア事業の基幹2ブランドのうちPOLAブランドは、エイジングケア・美白を中心とした高機能商品の投入による更なるブランド価値の向上と、中長期的な顧客基盤構築を進めており、国内事業では、新規顧客獲得から高LTV化までの転換促進を実現するブランド体験(One POLAモデル)の構築に取り組んでいる。
 
また、多数のベストコスメ賞を受賞した新商品を軸としたカウンセリングサービスの強化等により、百貨店チャネルでは二桁増収が継続。委託販売チャネルでは新規顧客獲得が良化傾向にあるものの、委託販売チャネルにおける店舗数と顧客数の減少等の影響により、国内事業全体で前年を下回る実績となった。
 
海外事業では、アフターコロナにおける事業回復と、最重点市場である中国でのブランドプレゼンスの確立のためのハイプレステージ顧客層との接点拡充及びCRM強化に取り組んでいる。しかしながら中国を中心とする一部のアジア地域における景気減速の影響により、海外事業全体で前年を下回る実績となった。これらの結果、同ブランドは前年同期を下回る売上高・営業利益となっている。
 
もう一つの基幹ブランドであるORBISブランドでは、高収益事業へと再成長を遂げるため、ブランド差別性の創出によるプレゼンス、顧客ロイヤリティの向上と、エイジングスキンケアシリーズ「オルビスユー」を中心に据えたシワ改善・美白ケア等、スキンケア顧客の拡大を進めた。
 
国内事業では、スキンケアを軸にした直販事業の安定成長及び強固な利益基盤の構築と、未開拓市場への参入による新しい領域でのトップライン拡大に取り組んでいる。顧客基盤の安定化が進む直販チャネルでは、顧客数が新規・既存ともに増加し、また高機能・高単価商品が伸長して顧客単価上昇に寄与したことにより、大幅な増収となった。外部チャネルも好調が継続し、大きく伸長している。
 
海外事業では、重点市場である中国での成長加速と黒字化のため、引き続き顧客接点の拡大とブランド認知向上に注力したものの、中国における景気減速の影響により、海外事業全体で前年を下回る実績となった。これらの結果、同ブランドは前年同期を上回る売上高・営業利益となっている。
 
このほかJurliqueブランドは、本国である豪州において、アフターコロナの事業回復が順調に進んだこと、新製品が好調に推移したことなどにより前年より二桁成長。中国においては、景気減速の影響を受け、とくに4月以降百貨店・ECチャネルともに販売が落ち込んだことにより、前年を下回る実績となった。この結果、ブランド売上高は前年同期を上回ったものの、販売管理費の増加や為替の影響等により営業損失が拡大している。
以上の結果、ビューティケア事業全体の売上高(外部顧客に対する売上高)は813億2200万円(前年同期比2.6%減)で、営業利益は78億9000万円(同9.5%減)だった。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240731559636.pdf