電通グループ、英国「タグ社」の買収を完了 顧客体験マネジメント事業の成長を促進
株式会社電通グループは、2023年6月30日付でデジタルクリエイティブコンテンツの制作とマーケティングのパーソナライゼーション支援をグローバルに展開する英国のTag Worldwide Holdings Ltd(以下、タグ社)の買収を完了したと発表した。
2023年3月8日に公表したAdvent International社との合意に基づくもので、タグ社は今後もグローバルCEOであるDavid Kasslerをトップとして、本社を英国ロンドンに置く。
タグ社は「Tag(タグ)」として、Carat、dentsu X、iProspect、Dentsu Creative、Merkleに続くdentsuのインターナショナル・マーケットにおける6つ目のdentsuネットワークブランドとなる。
タグ社の事業は、デジタルクリエイティブコンテンツ制作事業、テクノロジー事業、チャネルアクティベーション事業によって構成されており、今後は電通グループが事業ドメインとしている「人起点の変革」の中心となる顧客体験マネジメント(CXM)領域の推進および、マーケティングのパーソナライゼーションを通して、メディア領域・クリエイティブ領域も合わせた統合的な事業展開に寄与していくという。
今回の買収により、dentsuは世界29カ国に2800名、および1つのグローバル制作拠点と10の特化型制作拠点をグループ内で活用できるようになり、さらには、タグ社の事業の基盤であるマーケティングプラットフォーム「デジタルインタラクト(Di)」を顧客企業へ提供できることとなる。
dentsuは中期経営計画の4本柱の1つに「事業変革と成長」を掲げており、顧客体験マネジメント事業が含まれる「カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)」の売上総利益を連結全体の50%の構成比にすることを優先課題の1つとしている。今回の買収により、同構成比が35%(2023年度第1四半期実績)から36%へ拡大することから、電通グループ全体の事業変革にも貢献する見込みとなっている。
株式会社電通グループ 代表執行役 社長CEO 五十嵐 博氏は今回の買収を受けて、「タグ社の世界レベルのチームとテクノロジー・プラットフォームが、dentsuのケイパビリティに加わることで、顧客企業に、拡張性の高いコンテンツ配信とダイナミックなパーソナライゼーションのサービスを提供できるようになる。今後は、Davidおよび彼のチームと緊密に協働し、「人起点の変革」をさらに加速させていく」とコメント。
タグ社 グローバルCEO David Kasslerは、「タグ社のチームは、dentsuの顧客企業にAI主導のテクノロジーとグローバル・コンテンツのケイパビリティを提供するのみならず、これらをdentsuの世界水準のサービスと組み合わせることで、顧客企業のマーケティング全体の実行力を強化することができると考える」とコメントしている。
【Tag Worldwide Holdings Ltd社の概要】
正式社名:Tag Worldwide Holdings Ltd
本社所在地:英国 ロンドン
設立:1972年
株主構成:会社電通グループ 100%
代表者: David Kassler(Global CEO)
従業員数:約2800名
事業内容:デジタルクリエイティブコンテンツ制作事業、テクノロジー事業、チャネルアクティベーション事業
■リリース
https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/000984.html