東北新社、2023年3月期通期決算を発表 売上高は前期比6.0%増

株式会社東北新社は、2022年3月期通期(2022年4月1日~2023年3月31日)の業績を発表した。
 
【連結経営成績】
売上高  :559億2200万円(前期比 6.0%増)
営業利益 :42億100万円( 同 1.6%増)
経常利益 :48億2000万円( 同 12.5%減)
当期純利益:31億3300万円( 同 2.1%増)
 
全体での売上高は559億2200万円。前連結会計年度末に連結子会社化した株式会社ENJINの業績取込や音響字幕制作部門の受注好調により、前期比6.0%の増収となった。営業利益は、増収に加え、放映権の償却費が減少したこと、また関連チャンネル子会社の決算期変更に伴う業績取込等の特殊要因による効果もあり、前期比1.6%増の42億100万円だった。

経常利益は48億2000万円(前期比12.5%減)、当期純利益は31億3300万円(同2.1%増)。連結子会社の投資運用に関する利益が、前連結会計年度から8億1600万円(当連結会計年度は2億4500万円の計上)減少したため、経常利益は減益となったが、株式会社ザ・シネマの株式譲渡による特別利益2億6900万円を計上したことにより、当期純利益は増益となっている。
 
セグメントごとに見ると、広告プロダクション事業は、売上高が前年同期に比べ12.9%増の261億5000万円、営業利益が同7.0%減の20億2200万円となった。2021年12月に株式取得により連結子会社化した株式会社ENJINの業績を当期から取り込んだことにより増収だったが、CM制作部門において、子会社のオフィス移転費用の発生や映像制作における新たなワークフロー等の技術開発費用の計上等により、減益となっている。
 
コンテンツプロダクション事業の売上高は136億4200万円(前期比4.0%増)で、営業利益は15億7700万円(同26.1%増)。音響字幕制作部門において、ゲーム会社や動画配信サービス会社からの受注が増加し業績が好調なことや、デジタルプロダクション部門におけるコスト削減等が寄与し、増収増益となった。
 
メディア事業は、売上高は前期比6.3%減の119億6100万円で、営業利益は同17.1%増の17億7600万円だった。2022年10月に関連チャンネル子会社の株式会社ザ・シネマの株式を譲渡したことに伴い、同社が第3四半期から連結除外となり、減収。一方利益面は、株式会社スター・チャンネルにおいて、前期にあった放映権の契約見直しに伴う費用処理が、当期はなかったこと等により増益となっている。
 
プロパティ事業の売上高は前期に比べ2.2%増の36億1500万円となり、TV放映権の償却費が減少したことなどから営業利益は3億3800万円(前期は3100万円の営業損失)だった。
物販事業は、スーパー部門における巣籠り消費の薄れによる売上減少などが影響し、売上高51億3000万円(前期比4.4%減)、営業利益2900万円(同67.9%減)の減収減益となった。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230519576808.pdf