ファンケル、2023年3月通期決算は減収減益 通販・卸販売が伸長も店舗販売の減収などが響く
株式会社ファンケルは、2023年3月期通期の連結業績(2022年4月1日~2023年3月31日)を発表した。
【連結経営成績(累計)】
売上高 :1035億9500万円(前期比 0.4%減)
営業利益 :78億4300万円( 同 19.7%減)
経常利益 :85億5700万円( 同 17.7%減)
当期純利益 :49億7000万円( 同 33.0%減)
2023年3月期の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響などにより国内の店舗販売が振るわなかったこと、海外が中国ロックダウンの影響により減収となったことなどから、全体では1035億9500万円で前期と比較して0.4%の減少となった。利益面は、広告宣伝費を積極的に使用したことなどにより、営業利益は78億4300万円(前期比19.7%減)で、経常利益は85億5700万円(同17.7%減)、当期純利益は49億7000万円(同33.0%減)となっている。
セグメント別に見ると、化粧品関連事業のファンケル化粧品は、広告宣伝を強化した通信販売および卸販売他が伸長したが、新型コロナウイルス感染症の影響などにより店舗販売および海外が減収となり、売上高は421億200万円(同1.5%減)だった。
アテニア化粧品は、国内において「スキンクリア クレンズ オイル」やスペシャルケア製品が好調だったものの、中国のロックダウンの影響や、現地の在庫調整により海外が減収となり、売上高134億4700万円(同2.5%減)となっている。
boscia(ボウシャ)は、化粧品専門店や百貨店などの小売への卸販売が振るわず、7億8300万円(同32.5%減)の売上高だった。
これらの結果、化粧品関連事業全体の売上高は前期比2.3%減の574億4800万円となった。同事業内における通信販売の売上高は314億400万円で前期比3.1%増となっている。なお損益面では、売上総利益率の改善や、販売促進費の効果的な使用に努めたものの、広告宣伝費を積極的に使用したことなどにより、営業利益は59億500万円(同22.1%減)だった。
栄養補助食品関連事業は、国内は新型コロナウイルス感染症の影響などにより店舗販売が減収となったものの、広告宣伝を強化した通信販売および卸販売他が伸長し、増収。海外は中国ロックダウンの影響や、現地の在庫調整により減収となった。また、同事業内における通信販売の売上高は181億7600万円で前期比4.9%増となっている。
これらの結果、栄養補助食品関連事業全体の売上高は前期比3.6%増の398億7100万円だった。損益面では、増収により売上総利益が増加したものの、広告宣伝費の積極的な使用などにより、営業利益は34億2900万円(同12.1%減)となっている。
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230502558354.pdf