ZOZO、2023年3月期通期決算は増収増益 買取・製造販売とUSED販売及び広告事業の成長が寄与

株式会社ZOZOは、2023年3月期通期の連結業績(2022年4月1日~2023年3月31日)を発表した。
 
【連結経営成績(累計)】
売上高  :1834億2300万円(前期比 10.4%増)
営業利益 :564億2100万円( 同 13.6%増)
経常利益 :567億1600万円( 同 14.2%増)
当期順利益:395億2600万円( 同 14.6%増)
 
売上高については、商品取扱高に対する売上高比率が高い買取・製造販売とUSED販売、広告事業が成長したこと、同比率が低いBtoB事業の商品取扱高における構成比が減少したこと、広告事業における売上高の成長率が商品取扱高の成長率よりも高い水準であったことが主な要因となり、前年同期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を上回る伸び率となった。
 
商品取扱高に対する売上高比率が高い買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長、同比率が低いBtoB事業の商品取扱高における構成比の減少は、粗利率上昇の要因ともなっている。
販売費及び一般管理費では、TVCM・WEB広告等の投下量増加に伴う広告宣伝費の増加、システムリプレイスやサービス強化に伴うクラウドサーバ利用量増加に伴う通信費の増加などが見られた。
 
一方で、物流拠点内の作業効率向上等による物流関連費の減少、出荷単価が前期実績を上回ったことならびに商品配送時の梱包資材のサイズ適正化による荷造運賃の減少も見られた。この結果、わずかながら前年同期よりも改善している。
 
同社はEC事業の単一セグメントであるが、セグメント内の主要な事業区分の業績は以下のようになっている。
ZOZOTOWN事業においては、2022年5月・9月・11月にセールイベント「ZOZOWEEK」を実施したほか、夏・冬の本セール開始期間にはTVCMを放送し集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組んだ。また、カテゴリー強化の取り組みとして「ZOZOCOSME」にも注力。高精度で肌の色を計測できるツール「ZOZOGLASS」を用いて、計測した肌の色に最も近いファンデーションならびにコンシーラーの色を提案する購入アシスト機能を実装し、ユーザーに新しい購入体験を提供している。同事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されているが、いずれも取扱高・売上高ともに前年を上回る結果となった。事業全体の商品取扱高は4355億4200万円(前年同期比11.2%増)、商品取扱高に占める割合は80.0%(前年同期実績77%)で、売上高は1360億7500万円(前年同期比10.7%増)となっている。
 
Yahoo!ショッピング事業においては、前連結会計年度までに獲得した顧客の定着や、モールを運営するヤフー株式会社による販促施策投下が奏功し、売上を伸ばした。商品取扱高は498億8100万円(前年同期比13.8%増)、商品取扱高に占める割合は9.2%(前年同期実績8.6%)で、売上高(受託販売手数料)は146億5200万円(前年同期比14.7%増)となっている。
 
 
■リリース
https://corp.zozo.com/ir/files/pdf/2680116dc621568ffc30b50b48258e1e1a978e60.pdf