読売広告社、生活調査レポート 「生活の見通し」は、2009年に急落

株式会社読売広告社は、1999年の開始より2009年2月で第10回目となる“読広生活者調査Canvass(キャンバス)2009 ”を実施、この10年の生活者の価値観・行動変化に関するレポートをまとめた。

その結果から、この10年間、大きな社会変化の下で不公平感や不安感を抱きつつも、「現在の生活」に対する意識面では「生活の豊かさ」「生活の楽しさ」「生活の幸せ」ともに高い満足度を示すなど、時代に適応し、自分たちなりの幸福感を感じながら逞しく暮らしている生活者の様子が明らかとなった。

この10年の景気変動が生活者の見通しにどのような影響を与えたかを確認するために、各年度の「一年後の生活見通し」の平均値の推移を検証したところ、「生活の見通し」は、近年上昇基調にあったものの2009年に急落、平均値が初めてマイナスとなった。
これは日経平均株価、景気動向指数、景気ウォッチャーと動きが似ており、生活者の見通しには経済指標が関係が深いことがわかる。

また「不公平感」は「生活の見通し」がプラス方向に上昇している間も増加傾向にあり、生活者の中の不公平感は確実に根付いてきていることがわかる。
一方、そうした不公平感や生活の見通しが、実際の生活にどの程度の影響を与えているのかを確認するために「現在の生活」に対する意識の推移をみたところ、「生活の豊かさ」「生活の楽しさ」「生活の幸せ」ともに、比較的高い得点でほとんど変化していないことがわかった。
平均だけではなく、変数の標準偏差(広がり)を眺めてみても、個人の生活の豊かさ、楽しさ、幸せは、この10年で変化していないことになる。

この調査は東京、大阪の13歳から69歳までの男女を対象に行った。サンプル数は1,715。
なお、2009年版Canvass調査の内容を網羅したデータ集は9月15日に発行済。