紀伊國屋書店、凸版印刷が図書館向け電子書籍配信サービスで合意

株式会社紀伊國屋書店と凸版印刷株式会社は、図書館向け電子書籍配信サービス「NetLibrary」(ネットライブラリー)における和書電子書籍データの制作、販売に関し、両社協業体制のもと推進していくことで合意、出版社向け新ビジネスモデルの運用を1日より開始した。

NetLibraryは、OCLC Inc.(米国オハイオ州)が提供する世界最大の図書館向け電子書籍配信サービスで、NetLibraryを活用することで利用者は図書館蔵書を「いつでもどこでも」パソコンを使って閲覧することができるというもの。
欧米では500社におよぶ出版社が刊行する200,000点以上のタイトルを搭載し、世界で17,000館以上の図書館が導入している。

今回、2社の協業体制では、凸版印刷が電子データ制作、紀伊國屋書店が電子書籍販売を担当、これまでは各出版社が準備してきた和書電子書籍データの制作費用を、紀伊國屋書店と凸版印刷が支援する。

NetLibraryの国内導入図書館は大学図書館を中心に106箇所になり、この一年間の売上は、和洋あわせて1億5,000万円(和書7,000万、洋書8,000万)となっている。
一方で搭載コンテンツは未だ900点と少なく、急成長している市場ニーズに応えられていない。
両社は今回の協業を機に学術教養系和書電子書籍のコンテンツ数を飛躍的に拡充し、3年後には、年間搭載数5,000点を目指すともに、3年後の和書売上10億円規模を目指す。