東北新社「総務省職員との会食問題」、特別調査委員会の報告を公開
株式会社東北新社は、「総務省職員との会食問題」等について、特別調査委員会の最終報告書を公開した。同社はこの問題を受けて2月に特別調査委員会をし、事実関係の解明とその原因の分析を行っていた。
本調査の結果、東北新社は、国家公務員倫理規程の解釈上、利害関係者に該当する可能性があるというリスクを十分に認識せず、適切なルールを設定・対応していなかったという。また調査対象会食としては、計54件の会食が確認された。そして各会食に出席した東北新社の役職員(二宮前社長を除く)は、国家公務員倫理規程違反となる可能性があることは、多かれ少なかれ認識していたものと考えられる。
経営責任等においては、ザ・シネマ4K放送の停止にともなう特別損失の発生などを踏まえ、代表取締役社長および代表取締役副社長役員報酬の10%減額(3か月)、その他の取締役(除く社外取締役)役員報酬の10%減額(1か月)を実施する。
あわせて同社は、「原因の分析と提言」を踏まえ、対応方針を策定している。まず「コンプライアンス再構築委員会(委員長:土藤取締役・監査等委員)」を、5月24日付で発足させ、コンプライアンス体制の再構築に取り組む。社内規程や教育研修の整備を行った上で、将来的には独立した部署としてコンプライアンス統括部署を設置するという。また外部の専門家をサポート役として起用。次期の社外取締役候補としても選任する。そして内部監査室の機能を高め、代表取締役社長だけでなく、取締役会に対するダブルレポートを実施する体制に変更するとしている。