電通グループ4社、2020年「インターネット広告媒体費」の詳細分析を実施

株式会社サイバー・コミュニケーションズ、株式会社D2C、株式会社電通、株式会社電通デジタルの4社は、電通が2021年2月に発表した「2020年 日本の広告費」の調査結果のうち、「インターネット広告媒体費」に焦点を当てた分析結果を発表した。
「2020年 日本の広告費」によると、2020年の日本の総広告費は6兆1,594億円(前年比88.8%)で、コロナ禍による出稿控えの影響を大きく受けた。特にマスコミ四媒体広告費は2兆2,536億円(前年比86.4%)で6年連続の減少となった。一方、「インターネット広告費」は成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2兆2,290億円(前年比105.9%)に達している。
インターネット広告費から「インターネット広告制作費」「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、運用型広告のさらなる拡大や巣ごもり需要によるソーシャル広告や動画広告の増加により広告費1兆7,567億円(前年比105.6%)となった。
広告種別の構成比を見ると、「検索連動型広告」(構成比38.6%)と「ディスプレイ広告」(同32.6%)が上位だが、前年より構成比は減少している。一方「ビデオ(動画)広告」(同22.0%)は前年より伸長した。取引手法別では、引き続き「運用型広告」(構成比82.9%)が1兆4,558億円と圧倒的に主流となっている。
「ビデオ(動画)広告」について広告種類別で見ると、インストリーム広告が46.6%、アウトストリーム広告が53.4%と、両方が活用されていた。
またSNSなどで展開される「ソーシャル広告」については、前年比116.1%の5,687億円と高い成長率を示し、全広告の32.4%を占めるまでに拡大している。なおソーシャルメディアの種類別に「SNS系」「動画共有系」「その他」に分類すると、「SNS系」が2,488億円でもっとも規模が大きいが、こちらでも「動画共有系」が大きく伸長している。
なお、2021年のインターネット広告媒体費は、継続した成長が続き、前年比107.7%の1兆8,912億円まで拡大する見込みだ。