日本テレビHD、2021年3Q決算は減収減益 コロナ禍で全般的に事業低調
日本テレビホールディングス株式会社は、2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4月1日~2020年12月31日)を発表した。
【連結経営成績(累計)】
売上高 :2837億6600万円(前年同期比 10.5%減)
営業利益 :242億3700万円( 同 21.6%減)
経常利益 :287億2600万円( 同 21.3%減)
四半期純利益 :168億1300万円( 同 30.3%減)
地上波テレビの個人視聴率において、全日帯(6~24時)、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)で在京キー局トップとなっているが、スポット広告費の地区投下量そのものが前年同四半期を大幅に下回る状況だった。これにより、主事業であるメディア・コンテンツ事業で、地上波テレビ広告収入がスポット収入を中心に大幅な減収となった。生活・健康関連事業も、コロナ禍におけるスポーツクラブの休館や会員数の大幅な減少があり、全体の売上高は前年同期比10.5%減となった。特別利益において投資有価証券売却益を計上したものの、特別損失において生活・健康関連事業に係るのれんを含めた固定資産の減損損失や新型コロナウイルス感染症による損失を計上したことなどから、親会社株主に帰属する四半期純利益は3割減となっている。
メディア・コンテンツ事業について、レギュラー番組枠は堅調に推移したが、前期の「ラグビーワールドカップ2019日本大会」収入の反動減、コロナ禍によるスポーツ中継番組の減少などにより、地上波テレビ広告収入のうちタイム収入は、前年同四半期に比べ4.2%減収の892億2700万円だった。スポット収入は19.2%減収の716億1600万円。コンテンツ販売収入は動画配信サービス「Hulu」などの増収があり、6.9%増収の543億6200万円だった。物品販売収入も通信販売の好調により、6.1%増収の215億9300万円だった。興行収入は幹事映画「今日から俺は!!」や「新解釈・三國志」が大ヒットとなったものの、コロナ禍によるイベント等の中止・延期により、14.9%減収の64億7400万円。この結果、メディア・コンテンツ事業の売上高は、セグメント間の内部売上高または振替高を含め、前年同四半期6.9%減収の2645億7900万円だった。