大日本印刷、2021年1Q決算は減収の影響が大きく純利益半減
大日本印刷株式会社は、2021年3月期第1四半期の連結業績(2020年4月1日~2020年6月30日)を発表した。
【連結経営成績(累計)】
売上高 :3235億5100万円(前年同期比 6.1%減)
営業利益 :96億4800万円( 同 30.2%減)
経常利益 :135億8500万円( 同 20.3%減)
四半期純利益 :74億0100万円( 同 58.9%減)
印刷事業の情報コミュニケーション部門では、IDカードの他、BPO関連の事業が順調に拡大。一方、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催延期をはじめとする全国のイベント中止、キャンペーン等の広告需要の縮小、パンフレットやカタログ等の紙媒体の落ち込みもあり、情報イノベーション事業では減収となった。イメージングコミュニケーション事業も、外出先での写真撮影やプリントの機会が減少し、関連する製品・サービスの販売が低下し減収。出版関連事業は「honto」の電子書籍販売が順調に推移したが、書籍・雑誌の印刷受注が減少しやはり減収だった。
その結果、情報コミュニケーション部門全体の売上高は1721億円(前年同期比9.7%減)、営業利益は35億円(前年同期比48.0%減)と低調だった。
生活・産業部門では、医薬・衛生材料向け包材や家庭用の食品包材の需要は増加したが、外出自粛によって飲料や土産品、飲食店向け等の業務用包材が減少。生活空間関連事業についても、感染症の影響により、国内の住宅建築やリフォームの延期・休止が増加した結果、部門全体の売上高は909億円(前年同期比4.3%減)、営業利益は17億円(前年同期比6.3%減)となった。
エレクトロニクス部門では、光学フィルム関連で、有機ELディスプレイ向けが伸びた他、液晶ディスプレイ向けもタブレット端末やモニター用がテレワーク等による家庭での需要の高まりもあり増加した結果、当事業全体で増収となり、部門全体の売上高は484億円(前年同期比0.8%増)、営業利益は95億円(前年同期比8.6%減)となった。
飲料部門は、観光地や飲食店等での需要が減少するなか、既存市場におけるシェア拡大や新規の顧客獲得などに努めたことで、部門売上高は124億円(前年同期比5.3%増)、営業利益は3100万円(前年同期比90.3%増)と増収増益だった。