フェリシモ、2024年2月期決算を発表 主力の定期便事業が苦戦し減収減益
株式会社フェリシモは、2024年2月期通期の連結業績(2023年3月1日~2024年2月29日)を発表した。
【連結経営成績】
売上高 :296億700万円(前年同期比 7.9%減)
営業利益 :マイナス9億3100万円(前期 4億4000万円)
経常利益 :マイナス6億1200万円( 同 8億1800万円)
当期純利益 :マイナス8億5800万円( 同 6億7100万円)
中核事業である定期便事業は、平均購入単価、のべ顧客数ともに減少した。同社はこの要因を、消費者の外出機会の増加、物価高による可処分所得の減少といった外部環境の変化がある中で、同社グループが企画開発する商品の圧倒的な差別化が不十分であったため、また、商品が有する価値を魅力的かつ効果的に表現することが出来なかったため、と分析している。
一方、雑貨ブランド「YOU+MORE!(ユーモア)」が東京・上野駅構内にリニューアルオープンした常設店舗や、福岡・天神地下街に新規出店した店舗、また東京・渋谷で開催した「大偏愛展」などのリアル店舗でのマーケティング活動は順調に推移し「顧客基盤の拡大」、「顧客との継続的関係の構築」に貢献した。また、本社ステージフェリシモ内にて運営するフェリシモチョコレートミュージアムの年間有料来訪者が6万人を超えるなど、新たな事業性の芽として育ってきているという。同社はこれらの活動から得られた知見を、2024年4月より15年間にわたって同社がプロデュースする神戸ポートタワー事業に活かすべくその準備を積極的に進めてきた。
新規事業分野では、同社の定期便プラットフォームに取引先事業者が出品・出稿できる「FELISSIMO PARTNERS(フェリシモパートナーズ)」事業において、「産地直送マルシェ」や全農との共同事業「純農」の受注が好調に推移。前期に比べて売上高が増加した。
これらの結果、グループ全体の売上高は前期比7.9%減の296億700万円となり、売上総利益は同8.6%減の155億8700万円となった。販売費及び一般管理費は、出荷数の減少に伴い商品送料や業務手数料などが減少したものの、新たな人材の確保と育成、次世代のWebシステム基盤整備などの戦略的費用投入を積極的に行ったことにより、同0.6%減の165億1900万円だった。営業損失は9億3100万円(前期は4億4000万円の営業利益)となっている。
〈今後の見通し〉
2025年2月期の連結業績は、売上高312億500万円(前期比5.4%増)を計画しており、営業利益3億6900万円、経常利益4億5000万円、当期純利益3億8500万円を見込んでいる。
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240327560973.pdf