アプリプロモーションの最新トレンドを探る
スマホの普及率も増加し、活況するアプリ市場において、ユーザーの目に触れ、アプリをDLしてもらい、収益をたて、事業主様のゴールを達成するのはより困難になって参りました。
そのアプリ市場において、如何にプロモーションを行えばよいのか。
直近のトレンドや、広告手法、ノウハウ、市場データなどをもとにみなさまのお力添えをさせていただくような内容を目指します。
第5回:自然発生的にアプリが広まるコンテンツ作り
今までのコラムではASOなどを中心に効率的なユーザー獲得の方法をご紹介させていただきました。ASOにかぎらず、リワード広告やディスプレイ広告の広告出稿によるユーザーの獲得は効果的かつ、アプリが一定の規模までスケールしていくには必要不可欠な方法でしょう。一方で、本当にヒットしているアプリは広告施策の最適化“だけ”でなく様々な仕掛けを実施してユーザーに受け入れられているように思います。
今回は広告出稿による集客方法とは異なる方法を紹介したいと思います。
また、以前のコラムでも書かせていただきましたが、ディベロッパーの「ユーザーを効率的に安価に獲得したい」という声は非常に強いです。これは個人でアプリを制作されているかたなら当然でしょうし、企業のマーケティング担当のかたでも同様であると思います。
ではそのようにユーザーを獲得するにはどうすれば良いのか。その答えはなるべくユーザーが自然増殖するようなコンテンツ作りやプロモーション手法が必要になってくると考えております。
例えばユーザーがコンテンツを友人にシェアしたくなるようなアプリがこれにあたります。
LINEのゲームであればポイントを競ったり、友人にアプリを紹介することでポイントを得たりなど、ユーザー自身が広告塔となって自然にアプリが広まっていきます(もちろんゲームの完成度が高いのは大前提ですが)。
この際に重要になるのが広告塔となってアプリを広めてくれるユーザーをどのように動機づけさせるかということです。もちろん単純にアプリが楽しくてという動機もありますが、それ以外にインセンティブなどを付与してもうひと押しするのが良いでしょう。ただし、インセンティブと言っても、金銭である必要はありません。例えば機能拡充などでもユーザーにとっては重要なインセンティブになりえます。
また、ユーザーが広告塔になるという意味では特定の友人に対してだけでなく複数のユーザーに対して思わずシェアしたくなるようなコンテンツを内包するのも重要です。
最近、ウェブ広告業界でもバイラルメディアと言われるメディアが注目されています(例えば「CuRAZY(キュレージー)」、「BuzzLive! (バズライブ) 」など)。正にこの手のメディアの発信するコンテンツがイメージしやすいでしょう。
おもしろ画像であったり、感銘を受けた動画などFacebookやTwitterなどのSNSによって複数の友人に共感されシェアされていくようなコンテンツです。画像や動画などはシェアされやすい特徴を多分に含んでいると思いますが、このような流れがどのように作られるかなど考えられるとアプリの拡散性も高まるのではないでしょうか。
さらに、SNSと同様に注目されているのがGunosyやAntennaなどに代表されるキュレーションメディアです。これらのアプリはウェブ上の記事コンテンツなどをユーザーの趣味趣向に合わせて学習し配信できる点が大きな特徴になっています。
これらのアプリはダウンロード数が100万も超え、非常に多くのユーザーにリーチできるメディアになっていると言えます。
これらのアプリの特性を活かして取り上げてもらい、ユーザーの目に触れる機会を増やすのも有効な施策です。
例えば、弊社で運営しているコラムの記事をGunosyに取り上げていただいたこともあるのですが、その際はPV数が大きく伸長しました。
【図1】はGoogleAnalyticsの画面ですが、Gunosyに取り上げられた7月28日にPV数が大きく伸びているのが分かります。
【図1】
こちらはウェブページの例ですが、アプリの場合も同様に流入が増える効果が見込めます。
そのため記事などのコンテンツを配信するアプリの場合は可能な限り、このようなキュレーションメディアに取り上げられるように意識すると良いでしょう。
ここまでお話しさせていただいたことをまとめますと、下記のようなイメージになるかと思います。
どちらにも共通しているのはSNSにせよキュレーションメディアにせよ、他の場に乗っかってアプリが広まっていくようにしかけていくことでしょう。
1. SNSで拡散されやすいようにユーザーを動機づけする。
2. その拡散力を活かしてキュレーションメディアに取り上げられ、より拡散を狙う。
このようなイメージになるかと思います。
しかし、記事のようなコンテンツを持たないアプリの場合はキュレーションメディアに取り上げられるのは難しいと思います。
その場合はまずはアプリ自身が記事として取り上げてもらうことが必要になってくるでしょう。
まずはディベロッパーのコンテンツ作りの段階での話になってしまいますが、今回ご紹介したようなユーザーが自然に増殖するような仕組みを意識してコンテンツを作成すると、リリース後もユーザーの獲得が容易になるのではないでしょうか。
また、そのように自然にユーザーが増殖していくような側面をもったアプリに関しては広告出稿時の自然増加の割合も掛け算のように増えていくので、本記事が集客の面で課題を抱えていらっしゃるかたの参考になれば幸いです。