D2C・DXニュース編集部コラム
こんにちは、D2C・DXニュース編集長の清水です。
こちらでは、ニュース編集部の独自取材や小話、コラム関連のお知らせなどをご案内させて頂きます!
【インタビュー】売れるネット広告社 加藤公一レオ社長 「今後、TVCMや新聞広告などの広告クリエイティブを、会議室で適当に選定する会社ってバカだよねーw」
「広告業界」というと、電通や博報堂といった大手総合広告代理店、もしくはサイバーエージェントやオプトなどのネット広告代理店を想像される方が多いだろう。ただし、総合広告代理店が主に行うマスメディア(オフライン)の広告と、ネット広告代理店が主に行うネットメディア(オンライン)の広告には大きな文化や手法の違いがある。そんな広告業界で今、マスメディア(オフライン)の優れた手法をネットメディア(オンライン)に輸出し、逆にネットメディア(オンライン)の優れた手法をマスメディア(オフライン)に輸入させることで注目されているベンチャー企業が『売れるネット広告社』だ。
『売れるネット広告社』は通販王国と言われる九州で、一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事し、ネット通販広告主を大成功させてきた加藤公一レオ氏が、2010年に設立したコンサルティング会社だ。社員数がたった14人の小さなベンチャー企業なのに、日本の大手メーカー系通販の約7割が広告コンサルティングを依頼しており、この分野を独占している。
『売れるネット広告社』は、世界初(同社調べ) “TVCM”や“新聞広告”など、マスメディア(オフライン)の広告クリエイティブの【A/Bテスト】を可能とする新サービス『売れる TVCM クリエイティブテスター』 『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』を開始。詳しくは後述するが、専門的な知識がなくても“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブ素材さえ用意しておけば、10分程の簡単な登録作業で“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブの【A/Bテスト】をネットメディア(オンライン)上で行えるようになる。
三菱商事やアサツーディ・ケイを経て、4年前に『売れるネット広告社』を起業。世界最大のデジタルマーケティングカンファレンスの「アドテック東京」では公式カンファレンス人気スピーカー第1位を獲得。そんな今、広告マーケティング界で波に乗っている売れっ子の『売れるネット広告社』加藤公一レオ社長に話を聞いた。
(聞き手はファインドスター広告ニュース編集長 清水宏。以下 赤い文字で表示)
― レオさんといえば、“ネット広告専門”というイメージがあるのですが、今回リリースされた『売れる TVCM クリエイティブテスター』 『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』はマスメディア(オフライン)向け。開発されるキッカケは何だったのでしょうか。
世の中には、いかにも商品が売れなさそうな、効果の無さそうな“TVCM”や“新聞広告”のクリエイティブばかりです。ほとんどが広告代理店のクリエイターの趣味とアマチュアリズムのせいで、『売れない広告』ばかりになっています。
イメージ/ブランディング系の広告でさえ、消費者にとって価値ある商品なのに、それを伝えないどころか、逆に販売の妨害をしているケースが、頻繁に見受けられます。むしろ広告しないほうが売れるという恐るべきアマチュアリズムです。
でも結局は、大量に広告を投下して、商品が売れずに損するのは広告主(クライアント)側です…。
今までの私の14年間のネット広告での経験と知見を活かして、「マスメディア(オフライン)の広告業界のクリエイティブの考え方、選定の仕方、作り方を根本から変えてやろう!」と思い開発しました。
― マスメディア(オフライン)の広告業界のクリエイティブの開発方法に問題があったということでしょうか。
ハイ、ネット広告やダイレクトマーケティングのプロの私からすると、マスメディア(オフライン)業界のクリエイティブ開発はリスクだらけだと思います。
これまでのマスメディア(オフライン)の広告業界では、“TVCM”や“新聞広告”クリエイティブは、コンペやプレゼンなどの場で、広告代理店のクリエイターが「今日はクリエイティブの企画を4案お持ちしました~!僕のオススメの案はこちらです~♪」みたいな感じで提案をして、広告主(クライアント)の宣伝部長などが「では、この案にしようか~♪」みたいな感じで、“会議室”にて一部の方の感性頼みでクリエイティブが選定(判断)されてきました。
つまりは何の検証やテストも無しに、適当にクリエイティブを作り・選び、いきなり大量に広告費(お金)を投下して本番の広告キャンペーンを行なってきました。
そのせいで、広告キャンペーンが運任せの水物になっており、効果が最大化されていないのです。こんなリスクが高すぎるダメなやり方を50年以上続けてきたのが、マスメディア(オフライン)の広告業界です。
― では、逆に教えてほしいのですが、ネットメディア(オンライン)の広告業界でのクリエイティブの開発方法はどこが優れているのでしょうか。
ネットメディア(オンライン)の広告業界では、つまりは“ネット広告”では、技術的に効果測定ができ、超正確な【A/Bテスト】ができるため、優秀な広告主は広告キャンペーンの前に予算の10%ぐらいを使って、必ずテストキャンペーンをやります。仮に広告予算が1,000万円あれば、10%の100万円ほどの予算で、事前にクリエティブの【A/Bテスト】を行います!
つまりは複数のパターンの広告クリエイティブを作り、事前に小規模で複数のクリエイティブの【A/Bテスト】を行い、一番効果(レスポンス)が高かった“1位”の広告クリエイティブを選定(判断)し、その“1位”の広告クリエイティブを使い残り90%の900万円の予算で、本番の広告キャンペーンを行います。統計学的に一番効果の高いクリエイティブを使うので、広告キャンペーンの効果が100%確実に“最大化”されるのです!
例えるとスポーツの予選みたいなものです。オリンピックでも、好みで適当に選手を選定して、その選手をオリンピックに派遣するアホな国は一つもありませんよね?
広告でも同じです。好みで適当にクリエイティブを選定して、そのクリエイティブで広告キャンペーンを行ってはダメなのです!
―ネットメディア(オンライン)の広告で【A/Bテスト】を行うと、どれぐらい効果(レスポンス)に差が出るのでしょうか。
例えば広告のキャッチコピー1つでも、効果(レスポンス)には最大2~3倍の差が実は出てきます。クリエイティブにより最大3倍の差が出るとすると、CPAが1,000円なのかCPAが3,000円なのかの違いとなります。仮に1,000万円を使っての広告キャンペーンを行う場合は、申し込み数に10,000件か3,333件かの違いが生まれます。
そんな中、マスメディア(オフライン)の広告業界みたいに、何の検証やテストも無しに、会議室で一部の人間が適当に“TVCM”や“新聞広告”などのクリエイティブを選定(判断)し、いきなり大量に広告費(お金)を投下して本番の大規模な広告キャンペーンを行うのはもったいないです。そのやり方は水物、つまりはリスクだらけのギャンブルでしかありません。
―でもテレビや新聞などのマスメディア(オフライン)で【A/Bテスト】を行うのは、物理的に不可能ですよね。しょうがないのでは。あきらめるしかないのでは。
たしかにマスメディア(オフライン)で【A/Bテスト】は物理的に不可能です。
だからこそ、ネットメディア(オンライン)の広告を使って、つまりは“ネット広告”を使って“TVCM”や“新聞広告”などの広告クリエイティブの【A/Bテスト】を行うのです!
自分でいうのも何ですが、私は日本の大手メーカー系通販のコンサルティングの約7割を独占し、この14年間であらゆる広告主(クライアント)から累計で“200億円”以上の広告費をお預かりして、“何百回”の【A/Bテスト】を繰り返し、広告主の広告クリエイティブの効果を劇的に改善してきました。
その中で、この4年間であらゆるクライアントの協力の元、1億円以上の広告予算を使い大規模な“実験”を実施しました。あらゆる広告主の“TVCM”や“新聞広告”などの広告クリエイティブの【A/Bテスト】を“ネット広告”を使いネットメディア上で行いました!
その結果、『ネットメディア上の【A/Bテスト】で一番効果が高く“1位”となった“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブは、ズバリ、テレビや新聞などのマスメディアでそのまま使っても同様に一番効果が高く“1位”となる!』という衝撃の“事実”を発見したのです!
重要なので再度いいます。
実験の結果、『ネットメディア上の【A/Bテスト】で一番効果が高く“1位”となった“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブは、ズバリ、テレビや新聞などのマスメディアでそのまま使っても同様に一番効果が高く“1位”となる!』という衝撃の“事実”を発見したのです!
―なるほど。それはスゴイですね。だから今回『売れる TVCM クリエイティブテスター』 『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』をリリースしたわけですね。
ハイ、“TVCM”やインフォマーシャル、“新聞広告”やチラシなどのマスメディア(オフライン)の広告クリエイティブであっても、ネットメディア(オンライン)の広告を使って早く・安く・簡単に・正確に【A/Bテスト】を行い、最高に効果の高い広告クリエイティブを広告キャンペーン前に選定(判断)することができる世界初のツール(ASP)の『売れる TVCM クリエイティブテスター』『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』を開発して、リリースしました!
『売れる TVCM クリエイティブテスター』『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』を使えば、専門的な知識がなくても“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブ素材さえ用意しておけば、10分程の簡単な登録作業で、テスト用のランディングページと入稿URLが完成し、“TVCM”や“新聞広告”の広告クリエイティブの【A/Bテスト】をネットメディア(オンライン)上で行えるようになります!!
ちなみに“TVCM”・“インフォマーシャル”や“新聞広告”や“チラシ”以外にも、クリエイティブに関わるものであれば何でも使えます!例えば商品パッケージも事前にテストできます!商品価格でさえ事前にテストできます!パンフレットも事前にテストできますし、店の看板なども事前にテストできます!
―このツールはたしかに、、ありそうでなかったですね。今後マスメディアのクリエイティブ開発のやり方に影響を与えそうな気がします。でも、TVCMの場合はネット広告と違い制作費が高いですよね。TVCMでも事前にテスト用にそんなに複数のクリエイティブを作れるのでしょうか。
理想はそうですが、複数パターンとはいえ、まったく違うTVCMじゃくてもいいのです。1つのTVCMのキャッチコピーを変えたパターンや、編集時にちょっと流れを調整したパターンのものだけでも十分効果が出ます!
先ほど伝えた通り、今までの弊社の経験と実験上、広告ではキャッチコピー1つでも、効果(レスポンス)には最大2~3倍の差が実は出てきますし、例えば商品への落とし込み方によっては効果(レスポンス)に最大5倍~6倍の差が出てくるのです!
とにかく、一般的にネット広告に比べ、TVCMの場合は規模感が違います。広告主によっては数億円・数十億円・数百億円という膨大な広告費をテレビ媒体に使って広告キャンペーンを行います。媒体費に比べたら、TVCMの制作費なんかわずかなものです。さらにこんなこと言ったらタブーかもしれませんが、大量に媒体費を発注している広告代理店にお願いすれば、サービスで複数パターンのクリエイティブを作ってくれる場合が多いです(笑)。
いずれにしても、会議室で適当に選定した運任せの水物のTVCMクリエイティブに数億円・数十億円・数百億円を投資する方が絶対に無駄金です。TVCMでも絶対に事前にネットメディア(オンライン)上で広告クリエイティブの【A/Bテスト】をするべきです!
―TVCMにしても、新聞にしても、事前に【A/Bテスト】をするべきだというのはわかりました。通販みたいなレスポンスを目的とする会社は絶対するべきでしょうが、イメージやブランディングを目的とする会社も【A/Bテスト】ができるのでしょうか。
ハイ、通販などレスポンスを目的とする会社はシンプルに、各クリエイティブが載っている「広告クリエイティブテスト用ランディングページ」からの “申込率(コンバージョン率)”を見れば、どのクリエイティブが1番効果が高いのかがわかります!
イメージやブランディングを目的とする会社、もっというとネットで商品を販売していない会社全てがそうなのですが、各クリエイティブが載っている「広告クリエイティブテスト用ランディングページ」からの自社サイトへの“遷移率”、つまりは各クリエイティブから何人自社サイトへ誘導できたかを見れば、どのクリエイティブが1番効果が高いのかがわかります!
つまりは、イメージやブランディングの“TVCM”や“新聞広告”のクリエイティブであっても、商品や会社に興味を持たせられるクリエイティブであるならば、必ず自社サイトへの遷移が多くなります!
―“TVCM”や“新聞広告”のクリエイティブを【A/Bテスト】するのを待ってましたと喜ぶ広告マンといやがる広告マンとで分かれそうですね・・・。
おっしゃる通り、広告代理店の“ダメな広告マンやクリエイター”はめっちゃイヤがるでしょうね…(笑)。
特にそこらへんのミーハーな“ダメなクリエイター”なら、
「オフラインとオンラインは違うからね♪」
…だったり、
「申込みや自社サイトへの遷移が多いTVCMや新聞広告のクリエイティブが、必ずしも良いクリエイティブでは無いんですよ~!良いクリエイティブは深いんです~♪」
…みたいな感じのキレイゴトの反論をしてくるでしょう。
でも、広告主の皆さんは、こんな言葉に騙されてはいけません。“ダメなクリエイター”は、自分たちのクリエイティブ作品(と思っている)が、“数値化”されるのがとてつもなくイヤなだけなのです。
ここ数十年、広告業界は「イメージ効果」「認知効果」「ブランディング効果」という言葉を巧みに使い、広告の「効果」を“数値化”することを避け続けてきました。
しかし、広告業界が理解しないといけないのは、広告主(クライアント)の“最終目的”が「商品を売ること」だということです!もっというと、広告賞をいっぱいとっても、最終的に“商品が売れて、クライアントの売上が上がる”という「結果」が出ないような広告クリエイティブはただの“ゴミ”なのです。
逆に自分に自信のある“優秀な広告マン”は積極的に『売れる TVCM クリエイティブテスター』『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』を使って、自分たちの広告のパワーを証明したがるでしょうね!今後そういう広告代理店に広告を任せるべきです!
―レオさんって昔から広告で売上を上げること、広告の費用対効果を上げることに徹底してますよね。そこがまったくブレない(笑)。そういう意味では今回リリースされた『売れる TVCM クリエイティブテスター』 『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』はすごくレオさんらしい企画だと思います。
ありがとうございます。
でも普通に考えて、本来広告とは、マーケティング目標に対する効果を考慮して行うべきなのです。例えば1億円の広告予算をかけたなら、1億円以上の利益をもたらす価値を目標にするべきです。本来当たり前のことなのですが、何故か現在の日本の“マスメディア(オフライン)”の広告業界ではこの当たり前のことが、無視されていることが多いのです。私にはそれが不思議でなりません。
この10年ちょっと、ネット広告が普及する中で、リアルタイムで効果測定ができ、正確なクリエイティブの【A/Bテスト】ができることが“ネット広告の良さ”として言われ、この特徴こそが“ネット広告の特権”とされていました。
しかし、もうそんなことはありません。
『売れる TVCM クリエイティブテスター』 『売れる 新聞・チラシ クリエイティブテスター』を使えば、今後は、“TVCM”やインフォマーシャル、“新聞広告”やチラシなどのマスメディア(オフライン)の広告クリエイティブであっても、ネットメディア(オンライン)の広告、つまりは“ネット広告”を使って早く・安く・簡単に・正確に【A/Bテスト】を行い、最高に効果の高い広告クリエイティブを広告キャンペーン前に選定(判断)できるようになります!
今後は、“TVCM”“新聞広告”などのマスメディア(オフライン)でも100%確実に広告キャンペーンの効果を最大化できるのです!
―ネット広告のダイレクトレスポンスの第一人者であるレオさんと売れるネット広告社から、どんな新しい動きが生まれるのか楽しみにしています。本日は幅広いお話しをありがとうございました!
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(インタビューを終えて)
今回のインタビューにて、改めて加藤さんはアグレッシブな方だという印象を強く受けました(笑)
クリエイティブを創造する過程において、ありとあらゆるマーケティング調査を行い、
作られるA案、B案、C案、D案…と複数のクリエイティブが提示され、どのクリエイティブにするのかを決める際に、捨てがたい案がいくつもあり、迷ってしまうケースは多々あると思います。
このような時に、こういうA/Bテストが安価で簡単にでき、そして結果が速く出せるツールがあるというのは非常に面白いと個人的には思いました。改めて、お話の機会をいただき、ありがとうございました!
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