電通「ジャパンブランド調査2016」 東アジアは「東京離れ」が進む

株式会社電通は、「ジャパンブランド調査2016」の結果を発表した。
「ジャパンブランド調査」は、全社横断プロジェクト「チーム・クールジャパン」が、2011年より対象エリアやサンプル数、設問項目を追加しながら、「クールジャパン」関連事業として継続的に行っている調査。
今回は、2016年4~5月に、中国(北京、上海)、香港、韓国、台湾、インド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、アメリカ、カナダ、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシアの20カ国・地域を対象に実施し、計4000名から回答を得た。
それによると、日本に対する『好意度』1位はタイで、2年連続1位のベトナムを0.5ポイント上回った。ベトナムは2位となり、前年同率1位の台湾は、前年比4ポイントダウンし、7位に転落した。『訪日意向』については、前年に続き、全体の約8割が「意向あり」の高スコア。訪日意向のトップもタイとなっている。タイでは2013年にビザ発給条件が緩和されおり、訪日旅行客数が伸びるなど、日本ブームの盛り上がりが背景にある。

『行きたい都道府県』では「東京」がトップだが、東アジアでは東京離れが前年よりも進みつつあり、東京都は、中国では2位(前年も2位)、香港では5位(前年は3位)、韓国では3位(前年も3位)、台湾では4位(前年は3位)と若干順位を落としている。「北海道」「沖縄県」などの地方人気も高まっており、「温泉」「自然」「桜」「日本式庭園」「ローカルフード」など、季節・エリアが限定されたアクティビティが人気となっている。
なお、日本の世界遺産でもっとも「認知」が高いのは「原爆ドーム」。一方、「訪問意向」では「富士山」がもっとも高いスコアとなった。