電通、Twitter上の拡散能力計測指標を開発

株式会社電通はこのほど、Twitter Japan株式会社の協力を得て、Twitter上での話題の拡散力を測る指標を開発した。
これにより、つぶやかれた書き込み(ツイート)が、フォロワーを通してTwitter上でどれだけ拡散した可能性があるか、リーチ(到達)とフリークエンシー(接触回数)により把握できる。

また、この指標を元にソーシャルグラフ(Twitter上のユーザ間のフォロー・フォロワー関係)を可視化することで、どこからどのような形で話題が拡散したか、さらに、一般的なソーシャルリスニング・レポートとして作成されてきた時系列ごとのツイート推移や内容のセンチメント分析などに加え、話題拡散のポテンシャルやその拡散構造も把握できるようになる。

これらの指標を活用することで、企業は、Twitter上で話題がどれだけ拡散したかを定量的に把握したり、 インフルエンサーにだけでなく、インフルエンサーに影響を与えているユーザーアカウントの把握などが可能となる。

 

■Twitter 上での潜在的なリーチ×フリークエンシーの計測
特定のキーワードを含むツイートを対象として、そのツイート総数、到達した可能性がある
ユーザー数(リーチ)、一人当たり平均で何回到達したか(平均フリークエンシー)を把握することが可能となった。
[国際的なスポーツイベントに関するツイートの拡散の分析図]

あるスポーツイベントでは、24 万件のツイートが確認されたが、その到達でみると、最大で 542 万ユーザーに情報が到達していた可能性があったこと、フリークエンシーは一人当たり平均で 4.3 回あったことが分かった。

 

<リーチ×フリークエンシー集計のロジック>
[ある特定のキーワードをつぶやいたユーザーA、B、C の関係図]

 

特定のキーワードについてつぶやいたユーザーを対象に、そのユーザーのフォロワーを集計し、重複しているフォロワーを除くことによって、ツイートが最大でどれだけリーチしていた可能性があるかを把握する。また、各ユーザーのツイート数を測定することで、フォロワーに平均で何回ツイートが到達しているか、その頻度(フリークエンシー)も把握することができる。

 

企業が Twitter を使ったキャンペーン中に行った施策において、Twitter 上でどれだけの情報がリーチしたか、時系列ごとのツイート数とその話題拡散(リーチ)をグラフ化。施策(記者発表会やイベントなど)を行ったタイミングで、ツイート数が伸びているのみならず、どれだけの情報が伝わったかも把握することができる。例えば、イベント B を行った際に、図のようにツイート数とリーチ数で数字の伸びに大きな差があり、フォロワー数の多いインフルエンサーがツイートしたことによって、大きくリーチが伸びていることが読み取れる。

 

■Twitter 上での話題の拡散構造の可視化 
[Twitter 上で拡散する話題の関係性を可視化した図]

Twitter 上で拡散する話題の関係性を可視化することで、拡散に影響を与えているアカウントを把握できる。ツイートのデータを元に、どのアカウントからどのアカウントへ情報を伝えたか、リツイート(RT)があったかを可視化することで、影響力の大きかったアカウント(たくさんの RT を集めたり、引用されたアカウント)や、情報拡散の基点となったアカウントを把握し、プランニングに生かすことが可能となった。